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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 葬送楽団 ( No.26 )
- 日時: 2011/02/22 20:39
- 名前: まる (ID: r23iY2yR)
口調を荒げる翡翠をよこにジェシュアは、幼子に語るようなゆっくりとした口調で言葉を発す。
「謡鳥(うたいどり)が現われた」
翡翠は、意味が分からないと低く唸る。
「女のコだよ。かわいい女のコ」
口を開いたのは、紫の髪を暇そうにいじっている少年だった。
「うーんと、歌が上手な女の子。ボクたちの仲間にしようとしてるんじゃない?」
少年—— リリスは愉快そうにくすくすと笑う。
翡翠は顔を引きつらせ、息を呑んだ。
「っはあ。仲間……俺らの?」
「うん。そうそう、ボクらのね」
「し、しかも女?女は危ないだかなんだかって入れないつってただろ」
「ま、いいんじゃない。面白そうだし」
「なんで勝手に決まってんだよ!!」
二人が口論している様子を、ジェシュアはにっこりと微笑みながら眺めていた。
「まあまあ、翡翠。別に良いでしょ?」
ジェシュアは笑いながら、それとと言葉を続ける。
「今まで探していた子が見つかったんだし。あ、それと一応、僕ここの楽団長って訳で—— 反論は許しません」
綺麗な顔を崩して、ジェシュアは楽しそうにケタケタと笑う。
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