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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 葬送楽団 ( No.4 )
- 日時: 2011/01/30 19:28
- 名前: まる (ID: gTez.RDd)
「カワイソウなコだねえ」
愉快そうに少年は笑う。
下品に笑う少年を見ると虫唾が走ったが、口には出さず言葉を飲み込んだ。
「リリス」
ジェシュアは首を動かし、隣に居る少年を冷めた瞳で見つめた。リリスはくすくすと笑っている。
「皆を呼べ。至急ここに集まるようにと」
それじゃあ、とリリスは悪戯を思いついた子供のような顔でにっこりと笑った。
「約束を守った僕と、いーっぱい遊んでね」
「分かったよ。飽きるまで遊んであげる」
ジョシュアは小さくため息をついた。リリスはジェシュアの呆れた顔を見て楽しそうに微笑んだ。
「それじゃ行ってきてあげるね」
大きく手を振りながら少年は立ち上がり、会場を後にする。
ジェシュアも、ステージの上で新たに始まった芸など目も向けずに、すっと立ち上がる。ゆっくりとした歩調で歩き出した。
残忍な運命を辿るであろう少女の元へと。
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