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Re: 退屈な魔王様の華麗なる遊戯。 ( No.2 )
日時: 2010/12/31 09:50
名前: 死恐怖症 ◆RFSU0i/7cg (ID: OeXJRIuY)

序章「魔を自在に操ればやがて尊い存在となるだろう」


俺はロク・ジャスティス。今まで普通に、普通の学校に通っていた普通の青年だ。
でも昨日、差出人不明の手紙が届き、内容も「シェムハザ」と書かれただけの手紙。
だが、この時代に生きている人間であれば、誰もが理解できる。その一言で。

己の自由を捨て、魔王に身も魂を捧げ尽くし、魔王の手篭めとして魔王の意のままに生きて行く。
報われない人生を送る「魔術師」となる。シェムハザと言う悪魔は実際に存在したらしい。
そして、彼が最も得意としたものが魔法。語源はそれにあると言われている。

今日、俺の両親は泣いて俺を見送った。どれだけ涙を流そうとも「魔王」は逆らえない存在。
寮での生活になり、一生両親とは会えない。普通の人間として生きていた時に知り合った皆と会えない。

道中、皆の事を想いながら俺は行く。決して涙は流さない。


そして、迫力満点の門に少しビビりながらも(すっげーリアルに龍が彫ってある)その門に手をかけた……。