ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 退屈な魔王様の華麗なる遊戯。 ( No.5 )
- 日時: 2010/12/31 23:23
- 名前: 死体愛好症 ◆RFSU0i/7cg (ID: OeXJRIuY)
うわうわ、愛人とか。ドロドロ昼ドラ風の関係かよ。
でも、その「アミュラ・ホウセン」と言う奴には近づいてはならない事は嫌でも理解した。
「さ、魔法の特訓しよう? そうしなきゃ、私たちの信用だって落ちちゃうし」
と、ふわふわのショートヘアーを揺らして微笑んだマリナ。癒される奴がいてよかった……。
「失礼します」
と、レイの冷たい掌が俺の額に当てられる。まるで熱を測られているようだが、何の意味があるのか。
「彼の属性は風と判明しました」
と、一仕事終えたような爽やかなな声色。ゾクセイって、何?
「属性。相手と戦う事によって、相手との相性を示すもの。大事だから覚えろよ?」
と、無知な俺に呆れ気味のモリア。
黒板があるわけじゃなし、ノートを取るわけでもないのですぐに忘れてしまいそうだ。
「属性の相対は炎と氷、地と風、闇と光、無です。炎と氷が争えば、お互いに受けるダメージは大きい」
難しい呪文めいたこと言われても解んねぇって。覚えられる自信0。
「でも、与えるダメージも大きい。無は、どの属性にも大ダメージを与えながらも
どの属性でも受けるダメージは低い」
解りやすいように、ゆっくり話してくれる。でも俺は解ってねぇ。
「言わば、無は完全無敵。魔術師誰もが目指す境地」
じゃあ、このクラスの皆も、無を操れるように頑張ってるのか?
「今まで無の境地にたどりついたのは我らが誇る魔王様と、あと一人の女性」
俺に手紙をよこした魔王と、その一人の女性が最強になれたってわけか。でも、一人の女性って……。
「その“一人の女性”にも触れちゃならない。その女性も魔王とワケ有りってこった」
何か、このシェムハザって、すげぇ女の情念とか、男の欲望とか。割と男女のいざこざが多いのか?
そんなのごめんだ。アダムとイブが知識の実を口にしなければ、愛なんて知らずに済んだだろうに……。