ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: からっぽMAGIC ( No.5 )
- 日時: 2011/01/04 19:43
- 名前: 木馬 (ID: OfqjeFpF)
異能の力には幾つかの種類がある。一つは身体強化。言葉の通り
次に自然現象。火や水といった自然界に存在するものを操ったりする。
次にどちらにも属さないタイプ、これは説明が難しいが簡単なものだと
自分以外のなにかを召還したりするのはこれに属してる。
この三つが最も多い。また傾向もあり四年前、十代前半だった者は大抵
前者二つの身体強化、自然現象の異能に目覚める。それ以降は特殊型になる
そして最後にその三つとは次元が違う能力。特殊進化型がある。これは
能力としては特殊と変わらないがまずこれに目覚めた者は軍隊一つには値する
四年前の災害いらい異常に発展した科学によりこれらを調べることが可能になった
「この仕事がなければ……教師も楽なのにな」
以降、十代を中心に異能を使った格闘技のようなものが横行しだした
お決まりのように教員の殆どは時代遅れな見回りをするハメになる
特に俺はDの担当なので馬鹿どもを良く見つける
「ははっ、何回目かな先生と会うのは。ま、お手柔らかに」
街道のど真ん中で俺は教え子一人と対面していた。
名は堀内ゴウ、容姿は茶色の短い髪に引き締まった表情
長身と逞しい体つきの上度量の大きい、いい奴だと言える。がアホだ
三島よりさらにアホ。下から五番目
「俺の仕事を増やすな。給料にならないんだぞ」
「まぁまぁ、一回くらい先生の能力見ないとな。男の意地って奴だよ」
俺の能力なんて使えたもんじゃない。そう何度も言っているのに毎度こうして
夜中に路上で喧嘩してる……いいのかこれで?
観衆が多いから下手なこと出来ないのも辛い
「てことでよろしくね。ハァッ!」
堀内の能力は”巨人ころしの剛腕”屈強なくせにまだ身体強化をする。
見た目の変化は殆どないが殴られれば人の体なんてひとたまりもない
こういう格闘技のランキングもそこそこ高いって聞いたこともある。
「何度言ったら分かるんだ……学生なら勉強しろ!」
俺は腰を捻り軽くジャンプしながら一回転し遠心力のついた回し蹴りで堀内の顎を
的確に蹴る。こんなご時世だ御法度じゃないがあまりいい光景とも言えない。
だから最大級の譲歩で一撃で失神させる
堀内の弱点は腕の強化のみで急所に対する強化がまったくできないこと
「堀内、ほどほどにして帰れよ。それと明日は反省文の提出」
堀内がこの程度では失神しないことをしているからそれだけ言い残して俺は
その場を後にする