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Re: 不幸少年の日常+非常識 ( No.11 )
日時: 2011/01/08 17:25
名前: 魑魅魍魎 ◆UTmvEGhzaE (ID: OeXJRIuY)

二章「魔法と常識と科学と非常識」


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俺は無理矢理拉致された上、今では忘れられかけの存在になっている。ホント、この人たちは自分勝手すぎる。
まぁ、弟さんの襲撃であの人たちも大変なのかもしれないけど……。


「そう言えば、貴様を忘れていたな……」

女王様の視界にチラッと入る事が出来たのか、思い出したように女王様が仰る。

「私は女王。こちらの者たちは右から順に綺堂 祥雲、大鳳 緋雀、沖名 守導、塋侯宝 逢魔、弦月下 帰流だ」

黒髪の男が綺堂 祥雲、赤毛の男が大鳳 緋雀、茶髪の少年が沖名 守導、筋肉質の茶髪の男が塋侯宝 逢魔、中性的な顔立ちの少年が弦月下 帰流。

みんな特徴的な服だし、名前さえ覚えれば忘れないだろう。何せ、名前が覚えづらい……。


「貴様には私の家来として、彼ら直々に魔法の訓練をしてもらおう。貴様は素質がある……」

「えっ?」と聞き返したかったが、有無を言わさず逢魔さんと守導に腕を抱えられて連れて行かれる。


魔法なんて使える自信もないが、俺はもうどうしようもないのだろう。逃げる事も出来ない。



  自然と今までの時間で覚悟していた。そして、案外冷静にこの現実を受け止めている自分がいた。