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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 不幸少年の日常+非常識 ( No.16 )
- 日時: 2011/01/09 15:08
- 名前: 魑魅魍魎 ◆UTmvEGhzaE (ID: OeXJRIuY)
女王は不老不死。永遠の時を望まずとも生き続ける。永遠に最も美しいままの姿で生き続ける。
もう不老不死くらいじゃ驚かねぇぞ。……驚いたけど。
「さぁ、血の騎士となる者よ。“血”について語り合おうか」
不気味に微笑んだ後、彼女は淡々と言葉を続ける。
「私は純血の不死族の身。そして、純血の不死族の血を呑んだ者は“半不死身”となる」
“半不死身”その名の通り、半不死身。……説明できねぇ……!
「私の血を呑み、12時間以内に死亡するほどの傷を受けても死なない」
なるほど。一日の半分の12時間ですか。ただし、12時間を1秒でも過ぎたら、それは死に値する。
「一度血を与えた者にもう一度血を与える事は出来ない」
一度女王の血を呑んだ人間に、もう一度女王の血を呑ませる事は出来ない。何か、理不尽と言うか……。
理不尽、無利益、無意味……。どれも違う気がする。死ぬほどの傷を負ったのは“自業自得”だから。
「ただし、私の血を呑んだ者に死は訪れない。ただ惨劇を求める理性のない獣と化する」
ただ、人を殺す為だけに生きる。それ以外の行動は全て満たしてくれない。血を求める、ただの獣───。
「それを抑える霊薬が“変若水”や“仙丹”や“エリクサー”と言われる魔の薬」
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