ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 第四話 「本格始動」 01 ( No.110 )
- 日時: 2011/03/24 22:42
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
- 参照: ケフカちゃーん ケフカーちゃーん 細すぎーてもやーしーみーたーい
夏休み。
部活に燃える少年少女にとっては、大きなターニングポイントとなる時期である。最後の大会や先輩の引退、自分が部活を率いていかなければいけなくなる学年もあるだろう。
そして、学校が休みになることで生徒たちの生活も変わる。夜出歩いたり、怪しげなグループに入ったり等、治安の悪いこの街では非行に走る者も多い。日向たち風紀委員にとって夏休みは、本格始動の時期なのである。七月二十二日、夏休み突入の日から、彼女たちはずっと気を張り詰めていなければいけない。
だが、我らが風紀委員長はというと、
「球根炒めにしてやんぜ!!」
「はっは、ブレイブの低いシャントットなんか怖くもなんともないね!」
自身のPSPを手に、開封と対戦ゲームをしていた。
周りにいる他の風紀委員は、二人を完全に無視しているか、呆れて何も言えない、と言ったような表情をしている。
二人のいる場所は風紀委員室(別名風紀ルーム、沙羅命名)の来客用ソファの上。普通の教室程の広さがあるこの部屋は、デスクがきちんと並べられ、資料を入れる本棚があり、さらには来客用の設備も完備している。たとえるならスケールの小さな職員室、といった所だろう。空調が効いているので蒸し暑くもなく、ゲームをするには最適の環境なのである。
夏休みに入ってから一日。今日は東西南北全ての風紀委員長が集まる「総会」がある。
厳密に言えば「風紀委員長」は日向なのだが、他の部署——西、南、北にも風紀委員をまとめる長がいる。それらの正確な呼び方は「副委員長」ではあるが、それだとその部署の「委員長」と「副委員長」の区別がつけにくくなるので、日向を含めた東西南北の長はひとくくりに「委員長」と呼ばれている。
そして、本日午後二時より、異ノ国中央ホールの一室を借りて総会が開始されることになっているのだが——
「コマ切れにおなり!!」
「驚くのはまだだよッ!!」
時間に余裕があるからだろうか、委員長と副委員長はいまだ対戦ゲームに夢中になっている。その様子を横目で見た沙羅は深いため息をつき、ちょちょいと隣にいる風紀委員——藤原寧々(ふじわらねね)を呼ぶ。
寧々は眼鏡を数ミリあげ、沙羅と同じように深いため息をつき、椅子から腰を上げた。短い黒髪を揺らしながら、彼女は開封の後ろへと回る。
「選手交代! 行くぜ、オイヨ——」
日向が何か操作をしようとしたその瞬間、上から伸びてきた手がPSPを取り上げた。それは開封も同様。赤と青のPSPは正義感の強い二人の風紀委員によって奪い去られた。
「てめっ、沙羅っ、返し——」
ソファの背もたれを乗り越えてPSPを奪い返そうとした日向は、沙羅の顔を見て動きを止めた。
左手を腰に当て、右手でPSPを取り上げている沙羅の顔は、とてつもない程の笑顔だった。だがその顔は昼にもかかわらず陰影が濃くなっており、それを見た日向の顔は彼女とは逆に青ざめていった。蛇ににらまれた蛙状態である。向かいのソファでそれを見ていた開封も青ざめ、二人は同時に「浮ついててすみませんでした」と震えながら謝った。
時間は午前十一時。この時間、彼女らは大体書類の整理や、教師の手伝いをしている。だが今日は総会があるために、会場の手配やスクリーンなど小物の用意、資料の印刷などで朝からてんやわんやの状態だった。そんな中、空気の読めない委員長と副委員長はゲームをし始めた。本来なら容赦ない制裁が沙羅によって加えられるのだが、ボロボロになった委員長を総会に連れて行くことなど恥ずかしくてできないと彼女は考えたのだろう。今日はやや温めだったな、と経理や書記の風紀委員たちは噂していた。
「全く……」
寧々は呆れた、とでも言うように両手を広げる。
「うちの委員長ときたら、お気楽だねぇ」
「……だよねー」
その考えに沙羅も同意。彼女らは今パソコンで資料を作成しているのだが、そのデスクの横では、役に立たない委員長と副委員長が腕立て五百回の刑に処されていた。
来客用ソファに足を乗せ、床に手をついて腕立てをする二人。空調の効いた室内で汗を流す彼女らには、労働の大切さが思い知らされているだろう。
「日向、開封、それが終わったら資料印刷して、ホッチキスで止めて、ホールまで運んでね」
パソコンを操作しながら、満面の笑みで沙羅が言う。腕立てをしている日向と開封は、汗まみれの顔で頷くしかなかった。
- Re: Peace Keeper ( No.111 )
- 日時: 2011/03/25 20:21
- 名前: 朔 ◆sZ.PMZVBhw (ID: 9nPJoUDa)
- 参照: http://blog-imgs-17.fc2.com/w/e/s/west7496/2000200.gif
喋りたがり屋なので物凄く喋ります。鬱陶しかったら無視してくださいなぁああッ(((
ファイガをそう略すとは・・・w
今更サンボイに「やっちゃうよ〜」と「あたっちゃった?」を入れておけばよかったかもしれないと後悔orz
やっちゃうよーとか満たされてゆく—とか書いときゃよかったぜこのやろうっ
因みに俺は卒業式でずびずびに泣いてた人間です←
この前会ってきたけど担任がやっぱ凄い人間だったwこの前も悩んでること見透かされてて励ましてくれたりしたんで。感受性が強い(らしい)蟹座のA型だからちょっとしたことでも泣いちゃうのよッ(言い訳)ま、ただ単に涙もろいだけなんすけどねwwwドキュメンタリーとか始まって五分でうるうるしてるから←
ベッドにおいでよは、うん。ピュアなキスを見習ってほしいですなあ。同感w
行ってやるよ。ベッドに行ってやるよ。行ってお前をその場でずたずたにしてやるからなv(笑顔)って思います←
オカンとか居ると本当どうしよーって思うあの広告。
四話で忘れられてた笙彌君が来るんですな^^流石だぜッ。東西南北委員長が揃ってんのに(笑)楽しみれふ
アルティメットラグナロクキャノンとかwwwそして暗黒騎士パラディソ← とくればアレしかないと思ってたら
何 し て ん だ !
プレイキャラはねぎ小僧とトット様ですな。取り敢えずトット様はトルネドを放ち、ねぎ小僧はEXバーストを放った模様。すみません最近やってないからうろ覚えになってる<(^0^)>
そして次はオイヨイヨと来ますか← 日向すわんと開封君はどうやら私とプレイキャラが合う模様(殴
俺は今さっきまで戦ってたキャラをSSSまで鍛えてたぜッ。お陰で生活に支障が出たけどね!(馬鹿
ちなみに日向達が夏休み突入に伴ってか私は3月24日から春休み突入ですたw遅いぞ俺の学校ー
と、物凄い乱文を失礼しましたあっ。削除依頼を出してもらっても構わないですッ
あと、高校合格おめでとうございます^^
高校生活は楽しいですよ〜。ちなみに私は美術部と漫画研究会を兼部で生活してます←
兎に角楽しいです。自由だよ!ベルリンの壁崩壊だよッ((黙
- Re: Peace Keeper ( No.112 )
- 日時: 2011/03/25 22:18
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
- 参照: ケフカちゃーん ケフカーちゃーん 細すぎーてもやーしーみーたーい
▼朔様
私も喋りたがりなんで存分に喋っていただいてかまいませんよ^^
いろファイはともかく、くねファイは常識ですよ(キリッ)FF大辞典でもそう略されてるくらいですからね(キリッ
もちろんCVは千葉さん……え? 違うの? CV千葉さんだったら幽白の桑原的ポジションになること間違いなし!!←
やっちゃうよ? は入れとくべきでしたね……。言わせます、はい。
私むしろドライアイでしたn(殴)だってB型だもんよッ!
中三の担任は……うん、はい。中一の時の担任はすごく好きだったんですけどね、熱血で。あ、私もドキュメンタリーは泣きますよ!? 恋空でボロ泣きした人間ですからね←
前のパソ子本当重くて……ページ開いてあの広告あってそのままフリーズなんてことを考えたら、怖くてここ来れませんでしたよw もう! ティーダやフリオを見習え! フリオなんかd(はい終了☆
あれ、一話ずつずれてましたw 正確には五話ですww←
キャラ濃いから忘れられそうにないのになぁ……なんでだろう。
深夜に書いたから頭どうかしてたんですねww もちろんバッツみたいに声マネしてますよww やっぱカインときたらセシルb 兄さんネタも出そうかなと思って我に帰りました。だいじょうぶだ おれ は しょうきに もどった!
パーティー戦でねぎ小僧にトット様がやられたので、日向はオイヨを出そうとした感じですねw 絶対シークレットボイスで「飛び降りろ」来ると思ってたのに、「俺がバッシュだ」だったらしいです……残念。
「(EXバーストの弱さに)驚くのはまだだよ!!」
生活に支障がでるだなんて……何やってんのアンタはッ!! 私のケフカ様はSSSだけどな!!←まさに外道
いくら100レベのSSSでも、今装備弱いから大して強くないんですよね……ストーリーモード進めないと。KP貯めないとだから結局レベルは落ちますしねw
私は受験終わった時から春休みモードですよ^^ ワーイワーイ←
マイパソも買ってもらってもうイヤァァッホウですよ。
ありがとうございます!! もう高校楽しみすぎてハゲそうです!!←
私もそんな感じで部活入ろうと思ってますよ^^ 美術部と総合文芸部! 部誌とかテンション上がるwww
ベルリンの壁を突き崩す勢いで高校楽しみます!!←どういうこと
あ、ちなみにパーティー編成は、
日向→トット、オイヨ、親父、パパ、ティファ
開封→玉葱、ライト、WOL、カイン、ケフカ
とかそんな感じです。どうでもいい。
私のは黒魔ケフカ、白魔ティナ、モンク親父、暗黒騎士くらくも、戦士ティーダです。偏りすぎww
コメントありがとうございました!!
- 第四話 「本格始動」 02 ( No.113 )
- 日時: 2011/03/30 14:41
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
- 参照: ケフカちゃーん ケフカーちゃーん 細すぎーてもやーしーみーたーい
風紀委員による総会は、月に一度行われる。主に話し合われるのは「注意すべき不良グループ」や「それへの対策」、「マスターピースの扱い方」など。
これから夏休みに入るため、生徒指導のやり方を巡って議論がなされることだろうと沙羅は予想する。日向以外の委員長は比較的真面目であるため(「生徒を守る」事に関しては日向も真面目だが、よく夜勤をサボろうとするため)、総会はいつも長引くことが多い。
「寧々は今日初参加だよね?」
「……そうだけど」
総会に参加することができるのは委員長、副委員長とその他一名のみ。今回は寧々が参加することになっている。
正直、沙羅は少し心配だった。
いくらお気楽な日向でも、東西南北委員長が全員揃っている厳粛な会議の場でふざけられるほど器は大きくない。なので、総会はいつも息が詰まるほど重苦しい雰囲気の中で行われる。
何回も参加している沙羅でさえそう感じるのだから、初参加の寧々はどうなのか——と彼女は自身の左横にいる女子生徒をちらりと見る。
「緊張、してる?」
「別に」
間髪入れず、寧々が返した。あまりに早すぎる答えに沙羅はうっ、とのけ反る。
「沙羅」
今度は沙羅の目をしっかりと捉えた寧々。眼鏡の下で、漆黒の目が不機嫌そうに光る。
「あたしにアンタの価値観を押し付けないで。初参加イコール緊張する、なんて理論は、所詮アンタの自論でしかないんだから」
「うー……」
あっさりと負けた沙羅は、駄々っ子のように唸ってみた。が、寧々は言いたいことを言うと、すぐに仕事に戻ってしまった。
藤原寧々はキツいことで有名だ。自身の考えをしっかりと持ち、他人の価値観になど見向きもしない。同時にかなりの現実主義者で、物事を全て、と言っていいほど後ろ向きに捉える癖がある。
だからと言って性格が冷たく、暗いわけではない。彼女だって一介の中学生なのだから、告白されれば赤くなるし、悲しくなれば涙を零すし、この前なんかホラ、テレビで「呪怨」見て相当ビビって——
「てめっ、開封っ! 地の文にまで割り込んでんじゃねェよ!!」
「あはー」
腕立て伏せを済ませた日向と開封は、書類にホッチキスをしていた。お気楽そうに笑う開封の耳たぶに、日向のホッチキスが牙を向く。
「じっとしてろ。ピアス穴空けてやる」
「いやいやそれは遠慮するね日向……やめて何その目怖いってちょっと迫ってくるなってねぇ聞いてるあ、ちょ、待」
ぎぃやあぁぁぁぁぁぁぁ……
その後、怒り狂った沙羅に日向が制裁を受けたのは言うまでもない。
- Re: Peace Keeper ( No.114 )
- 日時: 2011/03/30 18:01
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
- 参照: ケフカちゃーん ケフカーちゃーん 細すぎーてもやーしーみーたーい
赤沼さんが好きすぎて辛い。
赤沼さん主演の番外編を書ける日は来るのだろうか……知るかってか。そうかそうか。
っていうか総会でメンバー紹介するのが楽しみで楽しみで! 私が一番気に入ってるのは南の委員長なんです。能力的には北の委員長が一番好きですけど←知るか
ちょっくらワードで書いてきます。
- Re: Peace Keeper ( No.115 )
- 日時: 2011/03/31 19:48
- 名前: モンブラン ◆0mqnbxF3TQ (ID: IJ2q7Vk/)
- 参照: トリップがコロコロ変わるかもしれないけど大目に見てね♪
日向さんやることが完全に不良wwwww
そういえば、日向以外の委員長は決まってるんでしたっけ?
- Re: Peace Keeper ( No.116 )
- 日時: 2011/03/31 19:54
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
▼モンブラン様
返信100踏みましたね……おめでとうございます!!
なんか記念の絵とか描いた方がいいのかなぁ……?
あい、日向の中身は不良と大差ありませんw そういう子ですからww
そうです、決まってます。一応委員長ぐらいは自分で決めないとなーって思ってましたし、使いたい能力なんかもありましたしね^^
コメントありがとうございました!
- 第四話 「本格始動」 03 ( No.117 )
- 日時: 2011/03/31 20:44
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
- 参照: ケフカちゃーん ケフカーちゃーん ポニーテールじゃハゲちゃーうーよー
そして、午後一時三十分。
資料、プロジェクター、スクリーン、その他諸々の備品を全て中央ホールに運び終わった日向は、会議室前の壁にもたれかかってスポーツドリンクを飲んでいた。空調が効いているにもかかわらず額から玉のような汗が吹き出ているところを見ると、相当酷使されたらしい。
ここ、異ノ国士中央ホールは、大小様々なコンクールからバンドのライブ、果てには市の議員選挙にまで使用される。そのせいか設備は一通り揃っており、もちろんプロジェクターやスクリーンなども完備されているのだが——
(……金、取らなくてもなぁ)
ペットボトルの飲み口を口から離し、日向は手の甲で唇を拭う。
高性能な物が多いせいか分からないが、ここで備品を借りるには金が要るのだ。そんなに大きい額ではないものの、本部は節約したいのだろう。総会には、いつも東中学校の備品が使われていた。
「はぁ」
日向は目の前の壁を見る。ポスターのコンクールでもあったのだろうか、レンガ造りの壁には色とりどりのポスターが二階に相当する高さまで貼られていた。そこそこの距離があったので何と書いてあったかまでは読めなかったが、下手さからして小学生の物だろうと彼女は判断する。
日向が背を向けている部屋——一階会議室Aからは椅子が床に当たる音が幾度となく聞こえてくる。どうやらまだ準備の最中らしいが、彼女には手伝う気など毛頭ない。そもそも、彼女に休みを与えたのは沙羅なのだ。
東地区にももちろん、高校生の風紀委員がいる。彼らは沙羅と違って温厚なので日向を責めるようなことはしないし、よく動いてくれるから安心だ、と日向は一息つく。たとえ年齢的に上であっても、風紀委員としての立場は日向より下なのだ。
吹き抜けのホールには足音もよく響く。壁から背を離した日向の斜め右手前で、自動ドアの開く音と大勢の人間の足音がした。
「おっ、もうできてる?」
「まだっぽいな。——沙羅!」
人を確認した日向は会議室に向かって叫ぶ。分厚いドアの後ろから、「え!? もう!?」といささか悲鳴じみた声が聞こえた。それから聞こえてくるのは慌ただしい足音と何か金属質の物がぶつかり合う音。
「やっぱり紫苑ちゃんはマジメだなぁ、姐さん」
日向の横に立った青年が、やれやれと言ったように手を肩のところで広げる。
明るい茶色の短髪に、筋肉質の腕をしたその青年の名は天原晃希(あまはらこうき)。西の風紀委員長で、日向に助けられた過去があるため、彼女を「姐さん」と呼ぶ。日に焼けた肌を強調するかのような真っ白のワイシャツには、黒字に朱で「風紀委員」と刺繍された腕章がついていた。
「お前もちょっとは見習ったらどうだよ」
「そうッスよ。委員長は仕事も公務もいい加減なんだから」
彼の後ろにいた童顔の風紀委員が、意地悪そうに言う。「なっ……」と言葉を詰まらせた天原の肩に、手がぽん、と置かれた。
「うおぉッ!?」
あまりの驚きに飛び上がる天原。彼の後ろにいたのは、寝癖のついた黒髪をした長身の青年だった。
「びびっ、びっくりさせんじゃねぇよ! 黒崎!」
「悪い悪い。あんまりスキだらけだったモンだからさぁ」
黒崎と呼ばれた青年は、大して悪びれもせずに言う。長い髪で顔が半分ほど隠れてしまっているので目は見えないが、口はさも楽しそうに笑っていた。
彼の名は黒崎流夜(くろさきりゅうや)。北の風紀委員長であり、同時に天原の親友でもある。人をからかうのが大好きな性格のためか常に周りに人はいないが、決して嫌われているわけではない。
「よ、日向チャン。相変わらず色気ねーのな」
「……どーも」
ぴしりと日向の額に青筋が浮かんだが、言った本人はあまり気にしていないようだった。黒字に青色の刺繍が入った腕章を肩からはずし、丸めて何かコチャコチャとやっている。
「……リュウ、何してんだ?」
興味津々、といったようすで、天原が近寄る。黒崎はにこり、というよりはにやり、と笑い、
「鳩出してやるよ、ハト」
「え!? マジで!?」
天原は少年のように瞳を輝かせながら、日向は氷河期のように覚めた目線で、黒崎を見る。後ろにいる風紀委員もどやどやと集まってきたが、北区の風紀委員だけは「またか……」と呟いてその場から離れていた。
「マジもマジ。大マジだって。ホラ、よく見てろよ」
- 第四話 「本格始動」 04 ( No.118 )
- 日時: 2011/04/16 17:46
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
掌に収まるほどのサイズに腕章を縮めた黒崎。日向と天原は興味津々、子供のような目でそれを見つめる。下を向いた黒崎の表情はよく読めないが、口はにやりにやりと笑っているように見えた。
その笑いは、人が人をからかう時にするものとよく似ていたが、どうやらバカ二人は気づかないらしい。周りの風紀委員に白い目で見られるのも構わず、さっきと変わらない目線を黒崎の丸められた掌に向けていた。
そんな二人を、前述したとおり周りの風紀委員は白い目で見ていたが、その中でもより一層目線が冷たい者が数名いた。その数名は黒崎と同じ腕章をつけた、北の風紀委員であり、彼の行動パターンを最もよく知る人たちである。
彼らの目線はバカ二人ではなく、黒崎に向けられていた。その目線は彼が委員長であるにも関わらず、まるで汚物を見るような目、というのが一番近いような、とにかく冷えに冷え切った眼差しだった。もちろんそれには理由がある。
ここで彼——黒崎流夜について、少し説明をしよう。
まず、彼は嘘つきである。
彼は幼稚園児の頃から嘘ばかりついていた。そのほとんどが他愛もないものではあったが、親にはよく叱られていた。だが、人をからかうのがよっぽど楽しいのだろう。彼はいくら親に叱られようとも、嘘をつくのを止めなかった。
嘘をつくのが好きだからと言って、性格が悪いわけではない。彼にはそれなりに友達もいたし、先生からの評価も高かった。勉強もできるし、スポーツもそれなり。学校生活にはなんの不便もないように思える。
だが、彼は重大な問題を抱えていた。
彼——黒崎は、マスターピースだったのだ。
その能力は「嘘吐き少年(ダウトアクター)」。自分がついた嘘を相手が信じれば、その嘘を相手に幻覚として見せることができる、というもの。彼は自分にこのような能力があることに、幼稚園の年中で気づいた。それから彼は嘘をつき始めた。
マスターピースである人間は、自分の能力で他人が傷つかないために、自分の能力を誰よりも知っておかないといけない——それが彼の持論だった。
- Re: Peace Keeper ( No.119 )
- 日時: 2011/04/18 17:45
- 名前: 風(元:秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: 4.ooa1lg)
- 参照: 個人的なヒソカの最高の台詞は「ずきゅーん★」ですが何か?
60000有ったんですかケフカちゃん!?
あんなほっそいもやしなのに!? って言うかケフカが美形なのは知ってますよ?
私もケフカのBGMは素敵だと思いますよ?っていうかFFシリーズでもFFⅥはBGM最高峰でしょ!ティナのテーマとか好きよ?
DDFF……欲しい……欲しい!欲しい!!金が……無い(涙
地震ね…考えられねぇよ本当! あたしなんて福島は,大地震来ないだろうとか……思ってたんですよ!?
生まれてこのかた震度4以上の地震を経験したことがなかったんだから……
本当,行け入れられないですよ……おまけに福島出身ってだけで非難したりするとバッシングされる現実(涙
特に,原発に集って生きてきた関東圏の人等にゴミ虫扱いされるってのは怒りを通り越して呪いたくなりますよ本当……
そう言うクズばかりじゃないのは知ってますがね
それにしても……何と言うか,上手い人って逆に小説鑑定とか来ないのかな??とか
いや,来るには来るんだけど……朱音さんとかみたいな隠れた上手い人が沢山居てさ?
半分ほど読んだです(汗
新島……バンプ好きと言う一言でお姉さんはファンになったよ!!
赤沼君にきゅんきゅんです^^ちゃんと読んでたら……僕の小説に赤沼くれ!って言いそうな位好きです!
- Re: Peace Keeper ( No.120 )
- 日時: 2011/04/18 18:13
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
- 参照: 私は「そんな目で見つめるなよ 興奮しちゃうじゃないか……」ですけどね。
▼風様
はあっはっはっは!! 60000超えだぜ! なめんなよ!!←
まあ、魔力は無理やり入れられた物だから関係ないんでしょうね。ほそっこい体だろうがなんだろうが。
FFVIはもう最高ですね…色んなものが。最近魔導研究所のBGMが好きです^^
DDFF……くそう、ストーリーモード面倒くさい! そしてティファがやたら可愛い!!
私は兵庫ですからね……。生まれる前に来てましたし……。私も震度3以上は体験したことないです。
別に放射能の被害は全然ないんだから、そんな腫物みたいに扱わないでもって思いますけどね。総理は総理で頑張ってるんでしょうが、私は原発で作業をしている人が一番偉いと思います。家族もいるのに、命をかけて作業をしてくれてるんですから……。
人間は皆、そんな現実の見られないようなバカばっかりじゃないと信じます。
うううううう上手い!? それは私に言ってらっしゃるんでせうか!?
きょ、恐縮です。や、嬉しいです。ありがとうございます!
私があんまり小説鑑定してもらわないのは、単なるチキンだからですよ^^; ちょっと非難されただけでも凹みますし、なにせ遊びで書いてるだけだからそこまで真剣にならなくてもいいというか……本気で書いてらっしゃる方には失礼だとは思いますけどね。
が、頑張れ!←
新島君は現在学校には来てます^^ 野球の大会の為に猛練習してるところですよ^^
赤沼君好かれてますねー……恐ろしい子ッ!
変態というよりは変人ですからね。近づかない方が無難です^^;
あ、貸すぐらいならいつでもおkですよ!
コメントありがとうございました!!
- 第四話 「本格始動」 05 ( No.121 )
- 日時: 2011/04/21 22:30
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
- 参照: 最近ダレン・シャンのスティーブが大好きだ。なんの宣言だ。
そして、彼は自分の能力をマスターするため——嘘をつき始めた。
高校生になってもそのスタイルは変わらず、周りからは「何を考えているか分からない」「何が嘘で何が本当か分からない」などと言われ、距離を取られているが、決して、決して嫌われているわけではない。むしろ頼りにされている方だ。主に、宿題をしていないときなどに。
「よっしゃ、よく見てろよー」
黒崎が掌のそれを空中に投げ出そうとしたその瞬間。
誰かの手刀が、彼の脳天を直撃した。
「おや、誰かと思えば朝岡。相変わらず男っぽいな」
「っつー…………」
しゅうう、と煙の出る頭を抱えつつ、黒崎が後ろを振り向き——「げ」と、言った。
そこにいたのはとんでもなくスタイルのいい美少女だった。美少女、というよりは美女のほうが合っているかもしれないほどに大人っぽく、美しかった。腰ほどまである髪の毛を真っ直ぐ垂らし、前髪をピンで固定している。目はそれほど大きくないが艶っぽく、どちらかと言えばアジア系の美人に分類されるだろう。その美女の腕には、黒字に緑の字で「風紀委員」と書かれた腕章がついていた。
「きっ……木本……」
「久しぶりだな、黒崎。貴様はまた下らないことで私の後輩を騙そうとしているのか」
「だ、騙そうとなんかしてねぇし。俺はただ手品をだな——」
言い訳無用、と厳しい言葉とともに、黒崎の前髪に隠れて見えないその目に、正しくはその目の数ミリ前に、美人——木本千鶴の細い指が二本突き出された。
「っぶねぇ!! っぶねぇってば!!」
「詐欺行為は犯罪だ。そしてお前は嘘つきだ。嘘つきは目を潰される。地獄の王も言っていただろう」
「いやそれ多分目じゃなくて舌を抜くんだって——いひゃいいひゃい! へめっ、ひたひっはっへんひゃへ…………ひたたたたた」
「わっ、たっ、しっ、にっ、口答えをするとはいい度胸だ。貴様の舌を引っこ抜き、牛タンと一緒に焼いて食べてやろう」
「……ちづちゃん、多分それマズい」
天原が若干引き気味の声で千鶴を抑える。千鶴は黒崎の舌を引っ張るだけ引っ張り、ぱちん、と離した。そして、唾液まみれになったその手を黒崎のYシャツで拭う。「汚ねぇ!」という黒崎の悲鳴が漏れたが、もちろん本人は無視。半泣きになっている黒崎を尻目に、千鶴は美しい黒髪をなびかせて日向の方を向く。
「大丈夫か、朝岡。この男に何か変なことを言われたりされたりした場合は、すぐに私のところに来るんだぞ」
「大丈夫だって木本センパイ! そんときゃ、一発殴れば済む話じゃねぇか!」
木本千鶴——高校二年生の彼女は、南区の風紀委員長を務めている。幼少の頃から剣道を習っており、全国大会の常連になっているなど、その実力は折り紙つきだ。
また彼女は、美人なことでも有名である。外国人の様な、というよりは日本人的なその美貌に惚れて告白し、その瞬間フラれた男は数知れず。噂では好きな人がいるらしいが、その真実は定かではない(一説には黒崎と噂される)。
「乱暴なんだよ! お前らそれでも女子か!?」
「やめろリュウ。あいつらには逆らわない方がいい」
半泣きの黒崎が怒りの声を上げるが、二人は華麗にスルー。がっくりと落とされたその肩に、慰めるように天原が手を置いた。
- Re: Peace Keeper ( No.122 )
- 日時: 2011/04/20 22:36
- 名前: 風(元:秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: 4.ooa1lg)
- 参照: 案外,良い評価だったでしょう? (このストーカーが!!
ケフカちゃんケフカちゃん……誇りを持てることじゃ無いから★
まぁ,ケフカ自身が魔法に対しては才能の塊だったってのも強いと思いますけどね。
魔道研究所ですかぁ……個人的には,アルティマウェポンなんかも良いですね……
Ⅵで一番好きなキャラはシャドーで二番がレオ将軍だったりします。何と言う悲しみの展開♪
普通にプレイしてたら2人とも死ぬ……ってか将軍は確実に死ぬし!
本当ですよ。まぁ,もしも……ってのが頭を過るのは分りますがね。分るけど俺達,福島県民が一番不安なのに(涙
そうですねぇ……原発の人達は本当哀れですよね。
上手いですって♪
そうですって朱音さんですってvv私もチキンですし……いや,君普通に上手なほうだし!!
彼の本性を知っていて彼が居たら近付かないようにしますね(苦笑
でも,赤沼君美形っぽいので本性知らなかったら近付く^^
えっ?マジ??
- Re: Peace Keeper ( No.123 )
- 日時: 2011/04/21 22:38
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
- 参照: 最近ダレン・シャンのスティーブが大好きだ。なんの宣言だ。
▼風様
で、ですよねーww
アルテマウェポンはいいとして、アルテマバスターは切ないですよね……色んな意味で。
いや、ケフカは帝国から無理やり(?)魔導の力を注入されて、そのせいでキチ●イになってしまったらしいですけど……。まあ、魔力はハンパなく強くなったんですけどね。
ク、クライド! リルムを置いていくなんて……!!(泣
レオ将軍もね……まだ三十路なのに、ってw←不謹慎
自分は安全地帯にいるくせに、現地の人を悪く言うなんて許せません。ぬくぬくとした所にいるからそんなことが言えるんだ。
哀れ……というよりは、辛いですよね……。
ありがとうございます^^
やっぱチキンにもなっちゃいますよねーw 上手い方だなんて……えへへー←
基本は物静かで優しいんですけどね。アレね、スイッチがね、入るとね。
美形っぽいというより美形ですね(キリッ
ええ、貸すぐらいならなんでもないですよ^^
コメントありがとうございました!!
- 第四話 「本格始動」 06 ( No.124 )
- 日時: 2011/04/21 22:39
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
- 参照: 最近ダレン・シャンのスティーブが大好きだ。なんの宣言だ。
そして、二分後。
教室ほどの広さの一階会議室Aには、合計二十名ほどの風紀委員が集まっていた。男子も女子も、年齢も関係なく選ばれた者たち。このほぼ全員がマスターピースであることを考えれば、日向がどれだけ異質な存在かがよく分かる。
光を遮断するためにブラインドが下ろされているので、室内は若干薄暗い。そのため風紀委員たちの表情はよく見えない。だが、ほとんどは真剣な顔つきだというのは、部屋の空気からも分かる。ピリピリとした、張り詰めた空気——日向の苦手とする空気だった。
「はい、じゃあ……第何回か忘れたけど。総会を始めます」
気だるげな日向の声。
正方形に並べられた長机の上には、今朝日向たちが作成した資料が置かれている。資料を見てください、という沙羅の声を合図に、かさかさと紙を触る音が鳴り始めた。
「じゃ、報告。最近気になった不良グループを挙げて下さい。まず西から」
「うぃーっす」
がたがたとパイプ椅子を鳴らし、天原が立つ。その手には一枚のメモ用紙。
「えーっと……一つ目は「オベリスク」。俺は直接遭ったことはないんだけど、桑原と藤本が遭ったっぽい、です。実質のボスと見た感じのボスが違うってのが特徴かな。ちなみに二人はそこそこの重傷で帰ってきました。遭ったのはどうやら実質のボスらしい」
メモ用紙に目を落としたまま表情を変えることもなく、天原は続ける。まるで南極か北極のようなこの空気。
「特徴なんかは?」
比較的明るめの声で黒崎が聞く。天原はちらりと左側の彼を見、メモ用紙を机に置いた。
表情が、消える。
「ない、なんもない。さっきも言ったように俺は直接遭ってないからよく分からない。以上」
ああ、またか。
日向は心の中で毒づく。
普段がどれだけ明るい人間であろうと、この「総会」の中では意味がない。空気にのまれ、押し潰されて、その人の「人間」そのものが壊されてしまう。
真剣にならなければいけないなんて、初歩的なことは彼女にでも分かっていた。こんな話を笑いながらできるなど思っていない。総会のこの空気は、風紀委員設立からの伝統なのだ。
滞りなく会議が進むように。
何の問題も起きないように。
風紀委員たちは、自分を、殺すのだ。
「これで、あとは北だけ、だな」
「はいよ」
パイプ椅子を後ろに引き、黒崎が立つ。ポケットから紙を取り出し、
「えー。これは前の総会でも出たと思うけど、「番兵(センティネル)」。リーダーは蓮城恵那(れんじょうえな)で、主に武器の密売なんかをやってる。次に……これは個人か。限緋深紅(かぎりびしんく)。なんか色々とヤバいらしい。えっと、あとは「舞龍(まいりゅう)」とか、「黒蜥蜴(くろとかげ)」とか……いっぱいだな」
さすがは、と言うべきなのだろうか。
北区は、もともと治安の悪い異ノ国市の中でも特に治安の悪い地区だ。街が入り組んでいるせいで死角が多く、物陰ではいつもカツアゲなどが行われていると噂される。だからこそ、そこを治める委員長は力と知恵を兼ね備えていなければならない。
「一応毎日見回っては見てるけど、それでも結構被害が多い。風紀委員が巻き込まれて重傷、っつーケースも多々ある。北区に来るときは十分注意してくれな」
「おいリュウ、気になる不良グループはそれで全部か?」
腕を組んだ天原が訝しげに聞く。黒崎は「ん?」と呟いて首をひねり、
「アイツのことは……話すまでもないんじゃねぇの」
さっきまでの明るさはどこへ行ったのか、暗い声で抑揚も付けずぼそりと言った。隣にいる人間でも聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で。
「まあ……都市伝説のようなものだからな」
天原と同じように腕を組んだ千鶴が言う。暗い部屋の中で表情は読めない。だが、空気が一気に重くなるのを日向は感じていた。
そして今話されている人物が誰かということも、彼女には分かっていた。
「————赤沼、か」
赤沼幽人。
他の全ての不良を圧倒できる力を持っているにも関わらず、決して表へは姿を見せない、都市伝説のような存在。
異能者が大して珍しくもないこの街で、異彩を放つ存在。
そして——風紀委員長をコケにした、最初の存在。
「本当にいるのかよ、そんな奴。そんな化け物みてぇな奴がいるんなら、今までに風紀委員の誰かが気づいてるはずだろ?」
「それはそうだけど……表に出てこねぇから都市伝説なんだって。風紀委員の見回りを掻い潜ってんのかもしれねぇし」
「確かに妙だな。……朝岡、お前は何か知ってるのか?」
「…………遭ったよ」
空気が、一瞬にして凍りついた。
およそ四〇もの目が一斉に日向の方を向く。彼女は口を開くのをためらう素振りを見せ、それから覚悟を決めたように口を開いた。
「負けた。完膚なきまでに叩きのめされた、って感じ」
異ノ国市最強の風紀委員長は、そう言って、自分を嘲った。
- Re: Peace Keeper ( No.125 )
- 日時: 2011/04/21 22:51
- 名前: 朔 ◆sZ.PMZVBhw (ID: 9nPJoUDa)
- 参照: 新学期意外な多忙さにもたねえ…。
北は大変なのか…。そして今のJAPANも北が大変ですよねー(
と言うか総会…。なんてテンションが低いんですk(
PSP弄ってた人たちとは思えん…。風紀委員さんって素晴らしいな!そのスイッチの切り替えの良さを私に分けて下せえ!!
赤沼君赤沼君(ry
ランクSSSだと勝手に思ってます。
更新うはうはです^p^ なんか支離滅裂なコメントを申し訳ないです(´・ω・`)
ではッ、また来させてもらいますね^^
新学期で大変だと思うけど更新頑張ってくださいb
- Re: Peace Keeper ( No.126 )
- 日時: 2011/04/22 20:05
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
- 参照: 最近ダレン・シャンのスティーブが大好きだ。なんの宣言だ。
▼朔様
う、うまいっ!
北区は色々と大変なんですが、委員長が、ねぇ……。
そりゃあテンション低いですw 最初はこんなに低くするつもりはなかったんですが、やっぱちゃんとするべきところはちゃんとしようと。風紀委員のみんなは、けじめをちゃんとつけられる子なんですw
オンとオフの差が激しいですねww 私も見習わないとって思ってますwww
んっふっふー。赤沼君ぬっふっふー←ダマレ
赤沼君はハンタの初期ヒソカ的ポジションですから(分かりにくい)。もうあれ、ラスボス的な感じですから! ヒソカは途中からなんかザコキャラみたいになっちゃいましたけど、うちの赤沼君は最初から最後までボスですからね!! ってあれ、ネタバレ?
更新サボってましたからね……ちゃんとやらないとっていうか。今は赤沼君の過去編書いてるんですが、楽しくて楽しくてもうっ!
まあ、載せるのは大分あとになりそうですけど^^;
コメントありがとうございました!!
- Re: Peace Keeper ( No.127 )
- 日時: 2011/04/22 21:33
- 名前: 風(元:秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: 4.ooa1lg)
- 参照: どうだい? 俺の鑑定も受けてみないかい?
朱音様へ
ケフカ「お前等……消してやろうか?」
ケフカちゃん短気ぃ♪
切ない……アルテマウェポンとの扱いの差とか(苦笑
あぁ,分るですよ?でも元々ケフカは気違いの素養が有ったと思います(素養?
良い男だったのに……二人とも,何故か自分が好きになるキャラって結構死ぬんですよね?
死に安いポジションのキャラが多いのだろうか(苦笑
H×Hでヂードゥさんが死んだときは泣いた(儚かった……
そうそう,って言うか安全地帯にいるからバッシングする余裕が有るんだと……正直思いますがね?
辛い……辛いの次元じゃないですよ?あの人等絶対今後肺ガンが確約されてるに違いない(オイ
俺の友人にも原発で働いてる奴居るけど……本当(涙
有難う!
新しく建てた小説で早速使うぜ!!
赤沼「君に使いこなせるかな……?」
朔さんの所の言葉から……ヒソカ,雑魚化しましたっけ??いや,格は落ちた気はしますが……ヒソカ雑魚だったら誰が普通って話に?
王とかクラスか??
- Re: Peace Keeper ( No.128 )
- 日時: 2011/04/22 21:33
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 1Enbe91p)
だめだ…体中が痛い…
あっ、お久し振りですー。パーセンターです
赤沼君人気ですねww確かにかっこいいですけどねw
西の正代表は天原君らしいですねー。自分は何か好きですね天原君w
西の偽代表(夕)は自宅で寝てるんですね、分かりま…え?
また来ます、更新頑張って下さいね♪
- Re: Peace Keeper ( No.129 )
- 日時: 2011/04/23 09:47
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
- 参照: 今……書きに行きます(キリッ
▼風様
もうっ! ケフカちゃんったら! そんな短気だと血圧あがるゾ!?←キモい
なんで……トイレなんだよ……orz
まあ、やったことはないんですけどね(ぇ
もとから性格は悪かったんでしょうねー。だから実験台に選ばれたとか……真相を知ってみたいとは思いますけど。
私はキチ●イキャラを好きになることが多いですねw ケフカとかヒソカもそうですし、結界師の火黒とか禁書目録の一方通行とか、ダレン・シャンのスティーブとか。
ヂートゥ……;; かんっぜんに噛ませ犬でしたね^^; レオルとかフラッタとかもそんな感じでしたが。
最近、柳広司の「新世界」って本を読んだんですが、主に戦争とか原爆の話で……そこに、世界で初めて被爆した男性っていうのが出てきてたんですが……。
もう、ひどい。
被爆ってのをなめてた感じがします。そんな怖いところに、どうしてあの人たちは行けるんだろうって……。
おお、使っていただけますか! よろしくお願いしますm(_ _)m
小説教えていただければ見に行きます^^
赤沼「出張、ってところかな? 強い子がいるんなら、なんでもいいけどね」
いや……雑魚化、ってわけじゃないんですけどね。
周りにリアルな化物が増殖して、もう色々レベルアップして、なんかうきゃーって←
彼自体のレベルが落ちたんじゃなく、周りが一気に上がった感じです。
今頃ヒソカはクロロと戦ってるんでしょうか……。
王とコムギが可愛いです。最近ではユピーが可愛いです←
コメントありがとうございました!!
▼パーセンター様
どうしましたか! 筋肉痛ですか! 筋肉痛はすぐに来たら若いらしいですよ!!←何
こちらこそ^^ ご無沙汰してます。
んひひー。赤沼君は私の今までのオリキャラで一番かっこいい奴ですw 全部私の好みに合うように作りました^p^
天原は、日向まではいきませんがバカです。筋肉バカ的ポジションです←
さーてどうかなー?ww
はい、更新頑張ります^^
コメントありがとうございました!!
- Re: Peace Keeper ( No.130 )
- 日時: 2011/04/23 20:15
- 名前: 風(元:秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: 4.ooa1lg)
- 参照: どうだい? 俺の鑑定も受けてみないかい?
朱音様へ
ケフカ……弄り甲斐のある人♪
真相……知りたいですねぇ。何か,結構煙に巻かれてる事多いですよね?
FFⅳのカインさんは裏でどんな事をしていたの?とか(苦笑
結界師の火黒!!久しぶりだよ!!僕も好きでした^^藍緋姉さんとの関係が好きです。
藍緋だったら「迷惑なだけだ……」と言いそうですが。
あ……うん,ゴミでしたねヂートゥさん(オイ
キチガイ私も基本的に好きです^^ハガレンのキンブリーさんとかソウルイーターのメデューサ様とか(ん?ソウルイーターにはメデューサさんよりキチガイいっっぱい居るよって?気にするなよ)
はぁ,そう言うのは今は読む気にはなれないですね……
何と言うか,若い子の方が現実見れるのかなとか少し思っている今日この頃……
小説名は「無限∞エンジン」です。
赤沼君はフリーなジョーカーキャラになりそうです。そうだなぁ……紅蓮の流星様の紫電スパイダーみたいな?
多分,3話位までの間には出てくると思います。
それはバトル漫画の宿命です(オイ
ヒソカは進化していると思います僕は……ネテロ会長を超える位強くなったりしてもヒソカなら分る気がします。
僕は……進化する敵って大好きなんですよ♪変態度も進化してるに違いない★
個人的に今の所ヒソカはモラウさん達級で団長は会長級の位置位だと考えていますね。
団長は会長よりは少し弱いかもですが……
ユピー…分ります!
個人的には,ヒソカとマチの組み合わせが好きです。マチにとってはヒソカは鬱陶しいだけでしょうけど…
- Re: Peace Keeper ( No.131 )
- 日時: 2011/04/28 21:52
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
- 参照: 狭心症と絶体絶命が行方不明。
▼風様
あの……気づいたんですが……。
雑談になってません? いや、コメントは確かに嬉しいんですが……。
とりあえずいったん切りましょう!←
- 第四話 「本格始動」 07 ( No.132 )
- 日時: 2011/05/04 22:55
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: z1wKO93N)
- 参照: 狭心症と絶体絶命が行方不明。
「負け……た……?」
天原の顔から色が抜けていくのが感じられる。室内は暗いはずなのに、それは鮮明に見えるようだった。
同時に部屋の空気も一変する。今まで頑なに沈黙を守り続けていた風紀委員たちの間に、まるで湖に小石が投げられたかのようにざわめきが伝わっていく。
徐々に——だが、確実に。
総会の、総会としての空気が乱れていく。
波紋のように放たれたざわめきは室内全体を飲み込み、最早先ほどの静けさは影も形もない。音叉が音に共鳴するように、声が声を呼ぶ。
「静かにしろ! 総会中だぞ!」
腕を組んだ千鶴の一喝。さすが、と言うべきか。室内は一瞬で静かになった。
「お前ら、それでも風紀委員か!? たった一回負けたくらいでなんだと言うんだ! 朝岡を責めるつもりか!?」
がたん、と椅子を鳴らし、荒々しく立ち上がる千鶴。長い黒髪を振り乱して叫ぶ姿は、さながら怒りに染まった鬼子母神の様だった。
「誰も敵わない伝説の不良!? 都市伝説!? ふざけるな、朝岡はそんな者に簡単にやられるような奴では——」
「千鶴」
びくりと。
千鶴の体が、電撃でも浴びたように硬直した。
油の切れた操り人形のようにゆっくりと振り返る千鶴。彼女の目に映ったのは、
腕を頭の後ろで組み、足を机の上に投げ出した——黒崎。
我関せず、とでも言いたげなその姿を見、千鶴は不快そうに眉をひそめる。だが、彼は全く気にしない。目すら向けない。
「座れ」
「…………」
穴が開くほど黒崎を睨みつけた後、彼女は椅子を元に戻し、座り直した。——長い脚と腕を組み、不満の残る顔つきで、だが。
再び、場の空気が凍りつく。風紀委員はともかく、委員長たちすらも口を開こうとしない。永遠に感じられるような沈黙が、室内を支配する。
「あのー」
暗闇の中で、手が挙げられた。
まるで小学生が横断歩道を渡る時のように真っ直ぐに挙げられたその手は、少し遠慮がちながらも明確な意思を持って挙げられたように見える。そこにいる全員の視線が、その少女——裂片夕(さけがたゆう)に注がれる。
普通ならその大量の視線に臆するところだろうが、彼女は全く気にせずに手を挙げ続ける。よほど肝が据わっているのか、はたまた目立ちたがり屋なのかは分からなかった。どうやら彼女は、委員長の指名を待っているらしい。
「……何か、意見でもあんのか?」
「なかったらー。手なんてあげないー。トイレに行きたい、っていうの以外はねー」
正論で返された。
日向は返す言葉もなく、夕に「……どうぞ」と発言を促す。彼女はこっくりと頷く。
「まずー、日向さんをぼこぼこにしたその赤沼ー? って人の特徴を教えてもらいたいー」
「ああ、黒髪に黒いカチューシャつけてて、左目の下に絆創膏を貼ってる。能力は……多分、手で触れた物を磁石にするって感じのやつだ」
「そういう感じの噂は結構あったな。北じゃそこそこ有名なんだよ、ソイツ」
黒崎も会話に参加する。「足を下ろせ」と千鶴に注意されるが、彼は机の上の足を下ろそうとはしない。
「ソイツに襲われた、って情報、北には結構あるんだけどな。東ってのは聞いたことねぇよ」
- 第四話 「本格始動」 08 ( No.133 )
- 日時: 2011/05/08 19:54
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: /kFpnDhT)
- 参照: 狭心症と絶体絶命が行方不明。
「じゃあ……なんでアイツは東に来たんだ? 学校からも遠いってのに」
「…………日向。なんで赤沼の学校が東と距離あるって知ってるか?」
日向の右耳に飛び込んだのは、とても低く冷たく恐ろしい開封の声。
彼女は知っている。その声は、開封が本気で怒った時にしか出さないことを。
そして彼女は悟った。開封は今本気で怒っていると。
「え? なんでって——あっ」
「行った………………とか?」
「い、行くわけないだろうよそんな、ねぇ? いいい、いくら俺だって一人で敵陣のド! 真ん中に一人で行くわけが——」
「隠すな」
「答えろ」
血走った目を見開いた開封の顔が、どんどん日向に迫ってくる。
精一杯のギャグも空しく散った。最早日向に残された選択肢は「正直に答える」しか残っていない。
もしまた嘘を吐けば、彼女の右横にいる鬼神が破壊の翼をしない保証はない。既に開眼してしまっている彼を更に怒らせるのはあまりにも危険すぎる。
「…………………はい。行きました。一人で行ってきました」
「朝岡はいつも無茶をするからなぁ」
でも、何事もなくて本当に良かった、と笑う千鶴。天原も同じように笑っている。
「何事もなかった、って言えるんスかね、これは」
正直な告白の後、開封と沙羅と寧々に一発ずつ殴られた日向の頭には、アイスクリームサイズのたんこぶが三つ重なっていた。
彼女の左隣に座った沙羅の目は「帰ったら覚悟しといてね」と語っており、日向はまさに蛇に睨まれた蛙状態だった。
「——で、だよ」
「ん?」
机の上に足を上げた黒髪の男から、間抜けな声が返される。
「だァから。アイツに対する策とかはねーのかよって」
さーてね、と黒崎は頭を掻いた。日向は他の風紀委員にも発言を促すが、何か答えようと言うものは一人もいない。
困惑しているのだろう。
今まで都市伝説の中の存在だった「最凶の不良」に、我らが「最強の委員長」が倒されたことに。
風紀委員長、朝岡日向は、自ら前線に立つことを望む委員長だ。だがこれは他の三人にも共通して言えることでもある。
しかし、部下を持つことなく単身不良のテリトリーに入り込み、殴り、倒し、殲滅することができるのは彼女一人である。だからこそ、彼女は不良たちに「物言わぬ兵器」と恐れられるのだ。
先陣を切って戦うことに関しては、彼女の右に出るものはいない。責任感と意志の強さが、彼女にそうさせているのだろう。
一見すれば、日向は切り込み隊長だ。しかし、風紀委員からすればそうではない。
彼女はむしろ、最後の砦なのだ。
「自分が負けても日向さんがいる」「あの人ならきっと勝ってくれる」——そう思えるからこそ、風紀委員たちは不良と戦えるのだ。自分たちの後ろには「最強の委員長」が構えているのだから、と。
しかし、今回は違う。
「最強の委員長」は、「最凶の不良」に負けたのだ。
敗北したのだ。
そこにどんな背景があったのかなど、彼らは知る由もない。だが、ただ「負けた」——それだけで十分だった。
今まで無敗を誇ってきた彼女が。
都市伝説と謳われてきた不良に。
たった一度であれ、負けた。
- Re: Peace Keeper ( No.134 )
- 日時: 2011/05/11 17:34
- 名前: 風(元:秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: 4.ooa1lg)
- 参照: 全力……全力!!全力!!!全力……オー!!YES!!!!
>>131
保留中申し訳ありません。
その通りですね……では。
日向なら敵陣のど真ん中に行きかねない……と,皆思っているんだろうなvv
あぁ,小説の方覗いて頂き有難う御座います……また,赤沼君の名前をミスった(汗
出来れば容姿とかも踏まえて教えて欲しいです……人格
人格……夜兎さんの所でも言ってましたね? 1つだけ改変しようと思います。
私は,僕系ドS大好きなんで……と言えば分りますかね?
後,能力は強化してると思います色んな意味で(汗
宜しいでしょうか?
- 第四話 「本格始動」 09 ( No.135 )
- 日時: 2011/06/03 23:20
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: /kFpnDhT)
- 参照: http://dancingmad1119.blog69.fc2.com/blog-date-20110512.html
「……磁石、ねぇ」
ぽつりと、黒崎が呟く。彼は理数系であるが故に、このようなことにはそこそこ詳しいのだが、
「磁力を消す、っていうのは難しいからな。電気とか、水とかそういうのならまだしも」
電磁石ってわけでもねえもんな。と彼は言う。
磁力が効かない物質を持ったとしても、赤沼はそれを強制的に磁石に変えることができる。沙羅のゴム弾がいい例だ。おそらく日向の金属バットも吸い寄せられてしまうだろう。
そして、東中学校で赤沼が見せたあの攻撃。
磁石に変えられたネクタイは、いとも簡単に石の壁に突き刺さった。
もしもあれが本物の磁石で、磁力がもっと強められていれば——あの壁には容易に穴が開いただろう。
ここ、異ノ国市において、風紀委員が手を焼くような強い不良は少ない。少ない、というよりは両手で数えられるほど、と言った方が正しいほど少ない。
その原因は能力の強弱にもよるが、「その能力者が能力を十分にコントロールできていない」というのが大半だ。
風紀委員になれば、専門の先生やコーチなどに指導をしてもらい、自身を鍛えることができる。だが、この街に溢れる不良たちは、その能力を独学で使いこなそうとしているため、どうしても威力が落ちてしまう。
黒崎の考えている通り、「能力を活用する」ということはすなわち「能力を支配する」ということなのだ。
長所と短所を見極め、限定条件を明らかにし、その能力を使う。
それこそが、彼らが「神宿る人間」と評されている所以である。
「日向さんが負けたってことはー。その赤沼ってやつの能力が格段に強いってことと同時にー。そいつが能力を完璧にコントロールしてるってことでしょー?」
眠たげな顔をした夕が、机に頬杖をついて言う。ふざけた態度とは裏腹に、その言葉はまさに核心をついていた。
「それでー。この総会っていうのはー。そういう奴らのための対策を考える場ー。でしょー?」
夕は人差し指を、まるでタクトを振るかのように空中で動かす。
「私なんかがえばって——まあ、私は西の代表だからいいんだけどー」
「しばくぞ」
天原の冷ややかな突っ込み。しかし夕は気にしない。
「私なんかがえばって言うのはー。さすがの私でもどうかと思うー。でもー」
でもー、と。そこで彼女は言葉を切った。
右手の指揮棒が、力をなくした植物のように机に落ちる。
「日向さんー。なんかすごくヘコんでるみたいでー。正直見てるこっちが痛いくらいなのー」
じぃ、と。
彼女の黄色い目が、日向の目をひたと見据える。
日向は明らかな不快の表情を見せるが、夕は怯まない。この状況は、ものすごく緊迫感のある睨めっこ、といったところだろうか。
「あなたは私たちの最後の砦ー。あなたがいるから私たちは突っ込んでいけるのー。あなたが倒れれば私たちは終わりー。だからあなたは倒れちゃダメなのー」
そんなことは。
そんなことは、他の誰でもない、自分が一番わかっているのに、と。
「————っ、アイツに」
怒りや恐れや悔しさや自惚れ、その他諸々の汚い感情が、日向の心の中でどす黒い渦を巻く。
嵐の中の海のように、その心は荒れに荒れ。
雷鳴が、轟いた。
「アイツに負けて一番悔しかったのは誰だと思ってんだよ!!」
室内全体の空気を振動させ、委員長は怒りに吼えた。
「悔しかったのはっ——悔しかったのは、俺だよ! この俺なんだよ! 最後の砦!? 俺が倒れれば全部終わり!? そんなことは分かってんだよ聞き飽きてんンだよ! だからって俺は前に出ちゃいけねェのか!? 先陣切っちゃいけねェのか!? 違うだろ! 俺が行かなきゃ誰が行くんだよ!!」
彼女は誰よりも強く——そして、誰よりも弱い。
「お前らには……傷ついてほしくな——」
その瞬間である。
突然、日向の目の前が真っ暗になった。
比喩表現などではない。うっすらとついていた電気が消えて、スクリーンの光もなくなり、部屋全体が急に暗くなったのだ。
「…………………あれ?」
もちろん、昼間であるから完全に真っ暗闇になるわけではない。だが、室内のブラインドはスクリーンの映像を見るため閉じられていた。いくら真昼間であろうが、ブラインドを閉め切っていればそれなりに室内は暗くなる。よって、風紀委員たちの目が慣れるには少しの時間が要された。
日向の高揚した感情は急激に下がりつつあった。落ち着きを取り戻した彼女は、とにかく現状を把握しようとする。
まず、部屋の電気が急に消えた。そして、
「ちょ、てーでんだてーへんだてーでんだてーへんだっつんだよ委員長うわぁぁぁ!」
「ばっ、コウキこら落ち着けってバカ! バカ!」
「何気にバカって二回言いましたよね……」
- Re: Peace Keeper ( No.136 )
- 日時: 2011/05/22 18:22
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: /kFpnDhT)
- 参照: http://dancingmad1119.blog69.fc2.com/blog-entry-50.html
小説あっ間違えた駄文だの続きが書けない病(俗にいうスランプ)にかかったかもしれない朱音です。
なんだろー……。
更新のペースは……落ちてますね(笑
でも大丈夫です、途中で終わったりは絶対にしませんから。
……読んでくれてる方がいらっしゃるなら。
ちょっと励ましの言葉が欲しいです。
なんか今色んなことでメンタルが……へへっ。
ウザいですね、分かります。
- Re: Peace Keeper ( No.137 )
- 日時: 2011/05/22 20:14
- 名前: 風(元:秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: .cKA7lxF)
スランプですか……
無理しないで、自分が好きなことをやってみては? 小説が苦痛ならおもむくままに絵を書いてみるとか!
ピースキーパーをピースメーカーと間違えたり赤沼君の漢字を間違えたり素敵なほど間違える人ですが……
この作品大好きですから、続けて欲しいです。 続けるコツは頑張りすぎない事です。
ゆっくりで良いんです更新なんて! ゆっくり休んで気力を取り戻して……それから書けば良いんじゃないですか?
- Re: Peace Keeper ( No.138 )
- 日時: 2011/06/03 23:08
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: /kFpnDhT)
- 参照: メールトン 焼ーけーてーしーまーいーそうー
▼風様
朱音復活だぜぇぇぇイイィイヤッハァァァァ(黙れ
返信遅れてまことに申し訳ないです! そして絵も遅れて申し訳ない!!
朱音はパワーアップして帰って参りました!
もう迷いなんてねぇ! 書きなぐってやんぜこんちきしょー!!
素敵なほど間違いを犯す? いいじゃないですか、人間だもの。
大好きだなんてありがとうございます!! やべ、泣きそう。
- Re: Peace Keeper ( No.139 )
- 日時: 2011/06/05 18:11
- 名前: モンブラン ◆0mqnbxF3TQ (ID: Oof0JpPa)
- 参照: トリップがコロコロ変わるかもしれないけど大目に見てね♪
朱音さん復活おめでとうだぜぇぇぇイイィイヤッハァァァァ(黙れ
開封さんこえええぇぇwww
てゆーか開眼状態の開封に殴られてよくアイスクリーム大のたんこぶですみましたね日向委員長。
すらんぷですか・・・僕も今みごとにハマってます;
それはそうとリレー小説の出番が回って来ましたよぅ♪
- Re: Peace Keeper ( No.140 )
- 日時: 2011/06/05 23:22
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: /kFpnDhT)
- 参照: メールトン 焼ーけーてーしーまーいーそうー
▼モンブラン様
ありがとうございますだぜぇぇぇイイィイヤッハァァァァ(黙れ
開封は何気に心配性なんです。特に幼馴染の日向に関しては……親か!ってくらいの心配性です。
彼はやさしい子なので、ちゃんと手加減してくれましたね^^
ろっとぉ、私は抜け出しましたよぬっふっふっふーぃ。
ちゃ、ちゃうて。朱音ちゃうて。ちゃう朱音さんやねんて。
トリップ! そうよトリップ見てみ! 絶対ちゃうから!!
- Re: Peace Keeper ( No.141 )
- 日時: 2011/06/05 23:33
- 名前: アリス (ID: 84hRb0Yz)
お久しぶりです。覚えてます?
- Re: Peace Keeper ( No.142 )
- 日時: 2011/06/07 21:45
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: /kFpnDhT)
- 参照: メールトン 焼ーけーてーしーまーいーそうー
…………(汗
えと、名前変わりました? そのお名前には見覚えがないような……^^;
- Re: Peace Keeper ( No.143 )
- 日時: 2011/06/12 20:34
- 名前: モンブラン ◆0mqnbxF3TQ (ID: Oof0JpPa)
- 参照: トリップがコロコロ変わるかもしれないけど大目に見てね♪
>>朱音さん
そういえば前そんなこと言ってたねぇぇぇイイィイヤッハァァァァ(黙れ
すっかり忘れてましたよ、ごめんなさいorz
- 第四話 「本格始動」 10 ( No.144 )
- 日時: 2011/09/20 22:48
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: /kFpnDhT)
- 参照: メールトン 焼ーけーてーしーまーいーそうー
西の風紀委員長、天原があり得ないほどテンパっている。
彼はもともと軽い暗所恐怖症で、いきなり起こる停電が大の苦手だと日向は黒崎から聞かされていた。だが、ここまでとは予想していなかったらしい。
どうやら目は慣れてきたらしく、じわりと部屋の様子が見えた。机に頭を抱えて突っ伏す天原の背を、黒崎ともう一人、一言で表すなら「平凡」といった感じの男子高生がさすっている。バカかお前ら、と日向は心の中で毒づく。
パニックになっているのは天原だけのようで、彼のか細い悲鳴と、それを罵倒しつつなぐさめる黒崎の声以外に、部屋に音はない。よほど落ち着いているのか、はたまた驚きすぎて声が出ないのか、完全に後者である日向には把握しきれなかった。
「で、電気。電気つかねーのかよ、寧々?」
「無理。あたしも頑張ってみちゃいるけど、どうにも」
「この電力の使えない暗闇の中で、君は一体何を頑張るというんだい?」
少しばかりイライラした声で、開封が聞く。さっきの日向の告白とこの事態が重なったせいで、彼のオツムは沸騰しかけの様だ。
しかし、寧々も負けてはいない。
「そうね……いきなり電源がブチ切られたせいで吹っ飛んだ、貴重なデータの復元とか。主にアンタが頑張って作ってた資料の」
「調子こいてすみませんでした」
圧勝である。
その時、驚きから我に返った誰かが会議室のドアを開けた。
太陽の光が部屋に乱反射しながら入ってくる。室内全てが明るくなった、というわけではないが、光は行動するのには十分な量である。
「——とりあえず、落ち着け。主に天原」
「……サーセンしたぁ」
机に突っ伏した天原が、申し訳なさそうに声を絞り出す。その背中を、黒崎が思いっきり叩いた。
ばっしぃん!と、いかにも「何か固いものを平手で思いっきり叩きました」という感じの音が、会議室のドアを通り抜けてロビーにまで響いた。「いっつぅ!!」という悲愴な声が聞こえたが、周りの風紀委員は全員無視。その視線は「自業自得だ」と語っている。
あれだけ急なことがあったにも関わらず、どうやらパニックになったのは天原一人の様で、室内を見ても乱れているところは彼の周りしかなかった。普段から教育(むしろしつけ)を徹底させておいてよかった、と日向は胸を撫で下ろす。
「ったく……何だったんだ、今の」
「俺たちに向けられた……停電、だな」
「冷静に答えんなよ。あと下手なパクリはやめろ、黒崎センパイ」
何のパクリだったか分かる人は少数だろう。かなりの小ネタであることからしても。
「乗った時点でスルーしてることにはなんねーんだよ? 朝岡」
知らねーよ、と日向は答えたかったが、ここで乗ると更に黒崎がグイグイ押してきそうだったのでやめた。まずはこの事態を把握することが大切だ。
日向の後ろでは開封と寧々が予備電源を使い復旧作業に励んでいる。天原はどうにか落ち着いた。千鶴は椅子に座ったまま微動だにしない。黒崎はなぜか喜んでいる。
——とにかく、外に出よう。
「……とりあえず、窓のブラインド開けて明るくしろ。カイと寧々はそのまま作業してていい。委員長はここに待機。他の奴は停電の原因探れ」
はい、という声とともに、委員長以外の全ての風紀委員が動いた。
「…………あれ?」
さらさらとノートの上を動いていた右手が止まる。
彼は下げていた顔を上げ、視界の左側、窓の外へと視線を移す。
「磁場が…………?」
振動も、音も、何も変化は感じられない。だが、小さな異変に彼だけは気づいていた。
彼——赤沼だけは。
街は混乱していた。
街頭テレビはいきなり消える、店舗の照明は落ちる——昼間だったため照明の面では不都合がなかったものの、いきなり起きた停電による混乱は徐々に街を蝕んでいく。
と、言っても停電はかなり小規模の様で、電気が止まっているのは東区だけだと北区の風紀委員から連絡が入った。どうやら狙われたのは東区の発電所だけらしい。
だが、なぜ?
「なんで……急に停電が起こったんだ?」
日向の横から電子音が聞こえた。どうやら携帯の着信らしく、彼女の横にいた男子風紀委員が、慌ててポケットから携帯を取り出す。
「委員長!」
「うおっ、なんだよ」
至近距離から急に声をかけられた日向は驚いて軽く飛び上がった。男子風紀委員は焦ったような面持ちで日向に報告する。
「東地区の発電所が……不良たちに雇われたマスターピースに襲われたらしいです!」
- Re: Peace Keeper ( No.145 )
- 日時: 2011/09/20 22:50
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: /kFpnDhT)
ひっさしぶりの更新ですね……^^;
スランプというよりは、単にサボっていただけ、と言った方が正しいかもしれません。
書きたくなかったわけではないです。このお話はきちんと完結させたいので……。
では、これから更新頑張ります!
- 第四話 「本格始動」 11 ( No.146 )
- 日時: 2011/12/14 18:26
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: /kFpnDhT)
同時刻、西地区のとある廃工場にて。
「……ぃいーよっしゃぁ!!」
青年のものと思われる歓声が多数上がった。声からして年の頃は10代後半、普通なら学校に行っていなければいけない時間帯であるにも関わらず、その工場には十数人もの人影があった。それらはすべからく10代の青年、そして私服である。中には床に座って菓子やジュースを食い散らかし、果てには酒まで飲んでいる者もいた。
「発電所の方はどーなってる!?」
「警察、風紀委員ともに到着してる。あいつらはちゃんと逃げたってよ」
「いいねいいね! 順調!」
童顔の青年が携帯を操作していた青年に声をかける。赤メッシュの入った黒髪に、カラーコンタクトを入れた目、じゃらじゃらとピアスを付けた耳——おそらくはこの集団のリーダーだろう。計画が上手くいったのか、かなり上機嫌でハイテンションだ。
青年、夕凪一也(ゆうなぎいちや)は、工場に積まれている大量の角材の上に上り、両腕をばっと広げた。
「諸君! 今日の計画は見事成功だ! そこにいる彼——」
夕凪は右下を指し示す。示された先には、机を持ち込んでパソコンを操作している眼鏡の青年がいた。
「神村君のおかげで、風紀委員共のデータをハッキングすることができた! 発電所に向かってくれた仲間にもここから礼を言おう! さん、はい!」
号令とともに、その場にいた青年10数人が一斉に「ありがとぉー!」と叫んだ。割れていない窓ガラスがびりびりと震えるほどの大音量である。
ひとしきり叫んだあと、夕凪はけらけらと笑いながら角材から降りた。スキップで神村に駆け寄り、その肩をぽんぽんと叩く。
「これで、我らがチーム「黒蜥蜴(くろとかげ)」の株も上がる! あいつらの巡回ルートは丸分かりなわけだし、俺たちも好きにできるってもんだ!」
「今のとこ、この巡回ルートと名簿欲しがってるチームはどんぐらいなんだ?」
金髪の青年が、缶ビールを飲みながら神村に問う。神村はカタカタとパソコンを操作し、
「うーん……「センティネル」、「オベリスク」、「舞龍」……今のところはこれくらいだな。まぁもっと増えるとは思うから、相場はもうちょい上げとくけど」
「働いて金を得るってのはいいもんだねぇ、俺らはほとんどなんもしてないけどな」
かつかつと靴を鳴らしながら、夕凪は笑う。
彼らの名は「黒蜥蜴」。主に情報を不良たちに売ることを生業とし、縄張りや権力争いには基本的に関わらないグループである。
今回の騒動の先陣を切っていたのは彼——夕凪ともう一人、マスターピースである限緋深紅(かぎりびしんく)だった。
「黒蜥蜴」は二十名ほどで構成されているグループだが、その中にはマスターピースが一人もいない。この街では、不良グループのリーダーはマスターピースの人間が務めることが暗黙の了解となってしまっているが、このグループはその理から外れていた。
そのため、夕凪はたまに仕事のためにマスターピースを雇うことがあるのだ。
「あのさ、毎回思うんだけど……センティネルってあれだよな、トランスフォー●ーだよな」
「夕凪……そういうのはあまり言わない方が……」
更に同時刻、発電所付近にて。
「あーあ、もう終わりかぁ。今回の仕事はかなりダルかったっすねー。警備の手薄さもさることながらぁ、まず職員傷つけちゃいけねーってのがさあ、ナメてやがります?」
「……限緋さん、声がでかいっす! 警察も風紀委員も来てるんすよ!?」
「なーにビビってやがるんすか。ケーサツもフーキイインも、来たら俺様が全部ブッ殺してやりますぜぃ。丁度血が足りないし、テンションもいい感じに上がってきてますしね」
スポーツ刈りの青年、限緋深紅は、その美しいオッドアイを楽しげに光らせた。
発電所は市街地から少し離れた静かな郊外にある。そのため都会とはいえ人通りも少ない。お昼時となればなおさらだ。
今回夕凪と限緋がここを狙ったのは、停電を起こすことで「総会」を混乱させ、風紀委員のパソコンのデータを盗むためだった。計画は見事成功し、あとは逃げるだけなのだが——
「風紀委員一人くらいなら……やっちまってもいいんじゃないですか?」
- Re: Peace Keeper ( No.147 )
- 日時: 2011/12/04 21:11
- 名前: アカシア (ID: blFCHlg4)
おもしろかった!投票した!
- Re: Peace Keeper ( No.148 )
- 日時: 2011/12/14 18:27
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: /kFpnDhT)
▼アカシア様
面白かったなんて…ありがとうございます!
更新停滞してしまって申し訳ないです……;
ってか投票って何!? いつの間にそんな制度が……
- Re: Peace Keeper ( No.149 )
- 日時: 2011/12/14 19:04
- 名前: 朱音 ◆c9cgF1BWc. (ID: /kFpnDhT)
お久しぶりです、朱音です。
ガチで久しぶりにこのサイトに着ました…まだ自分のスレッドが残っておってほっとした反面、やり残してきたことをやらねばならんとなるとちょっち気が重なんでもないです。
自分が悪いわけですからな……。
まずはイラリクから取りかからんといけないと思うので、そちらの優先順位を先にしたいとは思いますが。
これだけ書いておいてまだまだこの小説も序盤なのでw
書きたいことも描きたいこともいっぱいありますから。
では、応援よろしくお願いしますm(_ _)m