ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 雨待ち人。 ( No.28 )
日時: 2011/01/09 11:15
名前: 涼原夏目 ◆YtLsChMNT. (ID: m26sMeyj)



三年前、恋人が殺された。今でも覚えている。
落ちてく時のあの鋭い瞳。伸ばされた手と赤くなった手。
……悲しみって、癒えないよなぁ。

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(書き方変えてみます)

「お前さ、良く飽きないよな」
「え? 何が?」

秋は珈琲を飲みながら俺の方を呆れ混じりの瞳でじろじろと見てきた。ただ見るといってもこう……不良が「何じゃワレェ」 と言いながら見て来る感じでかなり恐ろしい。まぁ、いつもそんな感じだけど。
すると秋は珈琲を少し飲んでから話した。

「墓参りとか……ドラマみてぇな事してるじゃんか」
「墓参りは、一応恋人だし。でもそんな事目でもないよ」

墓参りと言うか、ただ花を崖からポイポイ投げているだけ何だけどね。
そして秋は僕の言葉に頭の上にクエスチョンマークが浮かびそうないかにも訳の分からない、と言う顔をしていた。
こんな事を夜に堂々と言って良いものかと迷ったけど……言ってみる。


「……雨を待つ方が、よっぽど大変だよ」
「はぁ? 雨を待つって……昨日土砂降りだったじゃんかよ」
「その雨じゃなくてさ……まぁ良いや。お休み」

そう言って話を無理やり終わらせて、コーヒーカップを台所へ運び、水に浸してから寝室へと戻った。
秋の不審そうな表情は、目にも入らない。




      ‡


「はぁ……」

寝室へと着き、高級マンションにはピッタリな感じのでかいベッドに仰向けで転がる。
少々ムードチックに光る電球を見ながら少々大きめに溜息を着いた。
……どうして雨が降らないんだろう。
……狂う程色々しても、雨が降らない。
もう一度溜息を着いてからベッドから立ち上がり、毛布に包まってから俺は勝手に寝ていた。