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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ツァラトゥストラはかく語りき-アリス達の運命- ( No.5 )
- 日時: 2011/01/09 15:15
- 名前: 魑魅魍魎 ◆UTmvEGhzaE (ID: OeXJRIuY)
人間編 序章「人間は人間であるため理性を失う」
今日はお父様が唐突に仰ったパーティー。でも、そこにお父様の姿はない。
でも、その代わりにメイド達が兄妹一人一人に大きめの鞄を手渡す。その鞄の中身は
恐ろしいほど精巧にできた人形。
まるで、いつ動き出してもおかしくない、人間のような人形。
「わぁ、可愛い!」
お父様がプレゼントして下さった人形を抱く。小さくて、人肌のように柔らかい。
彼女はロザリンド・キラー。世界一の武力と財力を誇るキラー家の長女。
「お父様は何をお考えでこのような……」
怪訝そうな顔をするのはキラー家の二男、エルザ・キラー。
冷静沈着で頭脳明晰だが、その胸には測りきれぬ野心を抱いている。
「お父様の事だ。何かのお考えがあるのだろう」
年の割には上に見える冷静な声色の彼はキラー家の長男、レニール・キラー。
常に利益のある行動をし、無益な行動をとらない彼も野心家。
「ねぇ、発条みたいなのがあるわよ」
鞄の中、人形の隣に置いてあるぜんまいを発見したのはキラー家の次女、ロウザ・キラー。
男勝りで強気な発言が多いが、精神的には脆すぎる面がある。
「巻いたら動いたりして……」
鋭い発言をする彼はキラー家の三男でありロウザの双子の弟、クロウ・キラー。
勘が鋭く推理も得意な彼。先程の発言も正解に値するものだ。
「お父様」という大義名分を使い、彼らに復讐しようとする少女の魔の手は、彼らに近付いている───。
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