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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 月光神伝 ( No.3 )
- 日時: 2011/01/09 21:30
- 名前: 月神白狐 (ID: 1httY7M6)
むかしむかしずぅっとむかしのおはなし。
そのころにんげんは、ちじょうでしあわせにくらしていました。
科学が発展し、便利で豊かな惑星、地球。
しかし科学の進化が進むにつれ経済が破綻し、ついには恐れていた事態に発端した。
全世界を巻き込んでの食料の奪い合い。
数少ない資源を自分の物にしようと人間は死に物狂いで争った。
家族を銃殺された者は復讐に眼を光らせ、
友人を絞殺した者は次の獲物を探し、
恋人を惨殺された者は自らも命を絶とうとする。
もう何百人、何千人、何百万人もの人が殺され、自分の周りには常に鮮血が滴り落ちる。
そんなことが当たり前になっていた。
かみさまはおこりました。
突然。正に突然の出来事だった。
地鳴りがし、地表に亀裂がはしり、そして、
地面が宙に浮いた。
がらがらと音をたてて徐々に空へとぷかぷか浮いていく。
人々は争いを止め、その光景に見入った。
本来なら驚くところだが、この時は何故か見入ってしまった。
その現象は世界各国で多発し、ついには7つも『空に浮かぶ島』が出来てしまった。
そしてかみさまは、したの『せかい』には『ふつうのにんげん』、うえの『しま』には『かわったにんげん』。
『ふたつのにんげん』を『ふたつのせかい』にはなればなれにしたのです。
そしてにんげんたちはあらそうこともなく、まじりあうこともなく、しあわせにくらしましたとさ。
めでたしめでたし。
これが、『ふたつのせかい』のはじまりのおはなし。
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