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Re: となりの駄菓子屋さん(霊的) ( No.21 )
日時: 2011/01/14 19:49
名前: 黒 ◆IZUTPCz4Po (ID: Aw5kQYTw)

 なるほどね……私たちがこうやって暮らしている時でも必死で裏の世界で均衡を保とうとしてくれているんだ……。
でも、ちょっと待って下さい。それと私のみえる力にどういう風に関係があるんですか?

「それは、これから説明するからよく聞いといて下さい。あなたは、幽霊がみえるというこの利点を使って死神の力を手伝って欲しいんです」

 どういう意味?

「言えば僕がお祓いをしますから、あなたはそれに必要な情報。例えば、何時何分にこの場所でこういう霊が現れたなどの情報を提供してくれれば、僕はそこに急行して魂を死界へと送ることが出来る」

 ということは。

「私があなたのお仕事を手伝うということ?」

 そうですと、力強く答える猫又さん。
 なるほど……そうすれば、私は噂や心霊現象を猫又さんの手によって解決へと導くことが出来る! それを記事にすれば……毎週号の新聞のトップ記事はオカルト記事で決定! これは使える!

「それ乗りました! 一緒にやりましょう、猫又さん! いや、猫又店長!」

 私は立ち上がり、猫又店長の手を握る。温かい。人間の手の温もりだ。それでも、この人は死神なんだよなぁ〜……。

「おぉ! そう言ってくれると思っていました! やりましょうか!」

 猫又店長の目が輝く。

「やりましょう!」
 







 こうして、私と猫又店長のタッグは出来たのだった。
 今思えば、これが全ての始まりだったんだよね。偶然か、はたまた必然か……。
 そんなこと誰にもわからないけど、唯一つ言えることがある。
 こんな人と出会わなければよかった……トホホ……。