ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界に届かず彼女は堕ちる〜早くも参照100突破!?〜 ( No.32 )
- 日時: 2011/01/15 15:10
- 名前: ポアロン (ID: rb3ZQ5pX)
▽
すたすたと私が歩けば、皆が道を開けてくれる。 何で? まぁどうでもいいけどさ。
辺りもすっかりピンク色に染まったその公園のベンチに腰掛けて、子供達がブランコやらすべり台で遊んでいるのを遠井目で見つめる私。
———ガキはいいよな、楽で。
私は大人が嫌いだ。 何でも自分で決めつけて子供には自分のやらせたいこと押しつけて、本人がやりたいことはやらせない。
自分勝手すぎる奴ら。 つまりは自己チューなんだよな。
あと子供虐待とか、子供を捨てる親は本当に滅びないのかな。
私は中二の冬に、両親に捨てられた。 と言ってもあっちが勝手に家を出て行っただけだけど。
そんなに私が嫌いならいっそ殺しちゃえばよかったのにな。 私みたいなのは世界を探せば沢山いるし、何より親に見捨てられる、てことが一番存在価値無くすことじゃねーか。
まぁ人のこたぁどうでもいいんだけど。
「-------------------何ですかさっきからっ!! ぼくに言いたいことがあるならストーカーみたいなことしてないでハッキリ言って下さい」
なんか女の子っぽい声が聞こえた。よね。
声のしたほう見たら、変な男に取り囲まれた天使みたいな女の子。
嫌がってるのにさ、やめてやれっつの。
ずんずんとそいつらに向かって歩いて行く。 言っとっけど女助けるわけじゃなくて、まだストレス溜まってるからあの不良軍団蹴飛ばすだけだ。
ジャリ、という砂の音がしても、まだ男達はその子を口説くことを止めない。あーあ男ってバカみたいだな。
『ドスッ』「うぎゃあああああっ」
とりあえず私の目の前にいるハゲ坊主の男の背中を力一杯蹴る。 予想どおり変な悲鳴上げて倒れた。
———あー…手応え無い…。
倒れた奴の服装をよく見てみると、学ランを着ている。
———学ランじゃ何高か解んねーや。
女子は制服学校によって違うけど、男子はボタンしか違わないしな。 ま、今更見る気も無いけど。
「おい手前、桜田によくも…!!」
隣に立っていたモヒカンの男が私を見降ろして睨む。 そんなモンで現代不良っ子がひるむと思ってんのかバーカ。 いや、不良じゃないけども、多分。
「あー、メンドくせっ。手前ら相手にすることがまず面倒だわ。
おい女」
相手をするのも面倒。そんなワケで私は絡まれていた女に声を掛ける。
「……え、あ、はい…っ?」
くるりと振り向く。 茶髪のふわふわした髪に風がまとわりついて揺れる。 随分と走りにくそうな格好してるけど…。
あ、そうか。私がこいつをお姫様抱っこしていけばいいんだ。
「お姫様抱っこさせろ」
私がそう言うと、何故か不良男子達は変なものを見たかのような顔つきで逃げ出した。