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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: と姫 目指せ! 乙女ゲーム風!← ( No.27 )
- 日時: 2011/01/15 14:30
- 名前: 魑魅魍魎 ◆UTmvEGhzaE (ID: OeXJRIuY)
「知ってたの。父様が悪魔の血を利用して、力のある兵士を悪魔にしてるって」
俺は見事にその実験台になっちまった。まぁ、成功に変わりはなくて、今まで以上に強く離れた。
「何かお前には……」
“敵わねぇ”
全て知っていて、それでも俺を疎んだりせず、普通の人間として扱ってくれた。
「いいお父さんになって下さいね、あなた」
最後の“あなた”が今までの“貴方”とは違い、深い意味まで込められていると思うとむず痒くなる。
「急にしおらしくなったじゃねぇか」
“いい女”って感じのアムドゥシアスも悪くないが、やっぱり普通が一番。
「でも、普通が一番ね」
同じ事まで考えていると思うと、幸せと笑いが込み上げてくる。
「偶然だな。俺も同じこと考えてた」
そう告げると、ふふっ、と嬉しそうに照れ笑いするアムドゥシアスがいた。
「いい父親になれるか解らねぇが、いい夫にはなってやる」
「もう……」
今まで戦争に身を投じてきた貴方へ。
まさか一緒に幸せになれるとは夢にも思いませんでした。これが夢でないのが尚嬉しいです。
子供にも恵まれて、豊かとは言えなくても三人で幸せに暮らせればそれで満足。
高望みなんてしません。いつまでもいい嫁でいたいと思います。
−E N D−
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