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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: と姫 目指せ! 乙女ゲーム風!← ( No.32 )
- 日時: 2011/01/15 15:03
- 名前: 魑魅魍魎 ◆UTmvEGhzaE (ID: OeXJRIuY)
レラージュside Ⅰ「退屈な姫」
姫は少し僕に似ていて、冗談や悪戯が大好き。お転婆だけどそうでないような、微妙な感じ。
まぁ、それなりに意気投合して、一緒にお茶させてもらったりして楽しい。
でも、姫に冗談を言ってもすぐに見抜かれるのが少しつまらない。
「ねぇ姫。僕、仕官先変えるから、次会う時は敵かもしれないね」
今日もまた、冗談を一つ言ってみる。それに負けじと姫も意地悪い笑顔で、
「嘘ね。解りやすいわ、貴方って」
と、何でもないようにそう言う。それがもし本当だったらどうするんだろう。
……真実は見抜けるスーパーアイ、とか……。
そんなわけないよね。普通のお姫様だもん。
「残念だけど、そう簡単に騙されてあげないからね」
バイバイ、と手を振ってどこかに行ってしまう姫。
いつかは姫を騙してみたい。騙されたって怒った顔が見たい。
酷い冗談言って、泣かせてみたい。……別に、ヘンな意味じゃないけど……。
そんな僕らのやり取りを見ていっつも笑ってる兵士たち。
「流石のレラージュも姫の目は欺けん」
とか、好き勝手言っちゃって……。
いつか姫を騙す。それが僕のヘンな夢。
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