ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re:   と姫  目指せ! 乙女ゲーム風!← ( No.35 )
日時: 2011/01/16 10:04
名前: 魑魅魍魎 ◆UTmvEGhzaE (ID: OeXJRIuY)



最近、身体の調子があまり良くない。良くないとは思っていながら、稽古を休まないのは僕の悪い所。
兵士たちが心配してくれるけど、それも無視して、周りから見ると恐ろしいほどの執念で鍛錬しているらしい。



何となく、身体と心が感知する“死” 嘘であってほしい。でも、嘘ではない。
姫は、見抜けるのだろうか……。真実か嘘か、本当か虚像か。




とうとう、稽古中に倒れてしまった。意識が飛ぶ感覚が在って、それから幾らかして瞳を開くと、白い天井。


医者は「過労だろう。しばらくは安静にしていなさい」と言った。
 でも僕は、これは過労なんかじゃないと思った。でも、黙っていた。



「倒れたって? 大丈夫なの?」

そう言って姫が心配そうに現れた。

「大丈夫だよ。ただの過労だって」

いつもの軽い調子で、ヘラヘラ笑いながらそう伝える。そうすれば安心してくれると思った。


「“ただの”って……。倒れるまでのどこが“ただの”なのよ」

と少し呆れ気味にそう言われた。やっぱり、姫には敵わないのかもしれない。



「お願いだから安静にしてね。これから毎日監視してあげるから」



 困ったな、これじゃ外の空気も吸えやしない。でも、姫が一日中僕の傍だけにいるなら、悪くないかな?