ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ——あなたの恨みをはらします。オリキャラまだまだ募集中! ( No.69 )
日時: 2011/02/01 17:13
名前: チロル (ID: FMSqraAH)
参照: 昨日更新できなくてすいません(´Д`)

15話


─────

俺、冬馬と椿さんは、学校の全校集会に来ていた。


あのハゲ校長からは、
伶が事故にあったこと‥
交差点を渡るなと言うことだった。


1人で教室に戻ろうとするが、そのフリをして病院に行こうと思い、こっそり学校を抜け出し、伶のもとへ向かう。



集中治療室の前で、伶のお母さんがいた。


「おばさん、伶は‥‥」


俺はおばさんに声をかける。


「‥‥冬馬君‥‥。」


おばさんはか細い声で答えた。


聞くところによると‥
伶が助かる確率は、五分五分だそうだ。

‥‥また、大切な人をなくすのかもしれないのか‥。


俺は、休憩室でコーラを飲みながら、そんな事を考えていた。


近くにある、鏡をじっと見つめる。

姉を失ったときのような、血の気がない顔みたいだ。


すると、鏡に映っていた俺の顔が、ニヤっと笑う。


「‥‥えっ‥?」


俺は、後退りをすると、鏡の中から女の子が出てくる。


「‥何か、恨みを抱えているわね。」


女の子は、そう言う。


「‥‥恨みというか‥。なんというか‥‥」


俺は、下を向く。


「‥‥あなたの心‥読めるわ。お姉さんが事故にあった交差点で、事故が多発しているのね。」


女の子は、鏡の中から出ると、近くの自販機で、ジンジャーエールを買う。


おやじっぽいな‥この女の子。


「‥‥で?あなたは、迷っているのね。事故は、お姉さんの霊の仕業だって」


女の子は、俺の心をズバズバとあてていく。


「あなた‥‥一体‥」

俺は女の子に聞き返す。



「‥私?私はただの‥人の恨みに興味がある、ただの物好きな女の子よ。」


女の子は、クスッと笑う。


「恨み‥‥か‥。俺は、恨みをはらすより、真実を知りたいんだ。この事故の‥‥。」


俺はいつの間にか立ち上がっていた。


そんな俺をみた、女の子はクスッと笑い、小さな小瓶を取り出した。

色んな色のあめ玉が入っていた。

「くれるのか‥?」

「‥違うわよ。これは、人々の血よ。この瓶に入るとあめ玉に変わるけど‥」


────人の血‥だと‥。


「これを私にくれる代わりに、私はあなたの恨みをはらしてあげるの‥‥」


女の子は、瓶の蓋を開ける。


「‥‥さぁ‥。真実を知りたいのでしょう‥?」


女の子の声が、催眠術のように体中に響いてくる。


「‥‥わかった。どうすりゃいい‥」


「さっ‥中に血を‥‥」


女の子は、ナイフを取り出す。

なんかの儀式の生贄用みたいな、形をしている。


「別に、少しで良いのよ。」


そう言われ、ナイフで薬指を少し切る。


俺の血は、小瓶の中であめ玉に変わる。


気付くと、俺の手に魔方陣がかかれている。


「その魔方陣、3つまでお願いを聞いてくれるわ‥。それじゃ。」


女の子はそれだけ言うと、階段下へ消えていく。