ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

光と闇の迷路 〜chiffon〜 ( No.6 )
日時: 2011/01/22 17:04
名前: さっちー☆ (ID: lD2cco6.)

第1話

・・・ここはどこ・・・?

ふわっ・・・

あれ・・・?なんかー・・・いい匂いがするー・・・。

この・・・匂い・・・たしか・・・。

ぱち・・・

「ここは・・・。」

カチャ・・・ン・・・

「あら・・・お目ざめのようね・・・。・・・英・・・明里さん・・・?」

「私の名前・・・?なんで知って・・・。」

「ごめんなさい。さっき生徒手帳を見させてもらったの。・・・すてきなプリクラね・・・?」

「!・・・あ・・・はい・・・。と・・・友達と・・・撮ったんです。
そ・・・それよりここはどこなんですか・・・?」

・・・この人・・・とても綺麗・・・。

長いまつげにさらさらのストレート。

・・・それに・・・とても不思議な雰囲気を持ってる・・・。

「ここ・・・?」

彼女は飲んでいた紅茶を置いて言った。

「ここは光と闇の迷路。自己紹介が遅れたわね・・・。」

スッ・・・

「私はシフォン。この迷路の精よ。」

迷・・・路・・・?

「あの・・・私はなんでここにー・・・。」

くす・・・

「ここは迷路。・・・つまり今あなたは迷ってるってことよ。」

迷って・・・?

「・・・。・・ふふ。ここに来るとき、空間移動の刺激が強すぎたみたいね。すこし記憶が飛んでるみたい。・・・大丈夫よ。すぐ思い出せるわ。」

「・・・。・・・あの・・・私・・・。」

帰りたい・・・。

「・・・帰りたい・・・?甘えたこと言わないで。」

ビクッ・・・

なんで・・・?まだ何も言ってなかったのに・・・。

心を・・・読まれた・・・!?

「っ・・・。」

「・・・やはりあなたには記憶を思い出してもらったほうがいいわね・・・。・・・苦しいかもしれないけど・・・、我慢してね。」

パチンッ

その人が指を鳴らすと、私に激しい痛みが襲った。

「・・・っ・・・っ〜・・・。」

頭が割れる・・・っ・・・。
    つづく