ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 黄金像と魔界の天使達 ( No.5 )
- 日時: 2011/01/19 20:18
- 名前: とらばさみ ◆rL9ltCA.s2 (ID: cebg9jtM)
「…警備員は…ざっと二人、か。」
ハリーは目の前の光景を目にし、そう呟く。
警備員は二人 二人だ。
片方の警備員はAK-47を持ってうろついている。
もう片方の警備員は警棒をプラプラと動かしながら周りに視線を配っている。
厳重な警備、とはいえないがただ一つ危険な部分がある。
AK-47。
見つかったら撃たれてジ・エンドだ、ああそうなると思う。
またとても嫌な話を思い出すが、ビーヴェデントンは犯罪を犯す者には容赦が無いんだってな。
…ああ上等だ、ここまで来たら戻れねぇよな だったら自分で地獄のドアを開けてやろうじゃねえか。
笑える話じゃねえな、こりゃ。
「トム、警棒を持った警備員はお前に任せる 俺はAK-47を持った警備員を殺る。」
俺はトムにそう小声で伝える。
「オーケイオーケイ じゃあ“これ”の出番だなあ…フッヒッヒ」
トムは恐ろしい笑みを浮かべながら懐からスタンガンを取り出す。
ビリ、ビリと音を立てながらスタンガンはもうストレス満タンの牛の様であった。
「久々に見たな、お前の改造スタンガン。」
「電圧150ボルト! どうだ凄くねーか?」
「あー凄い凄い いいから警備員始末しないといけねえぞ。」
「オーケイ …行くぞ。」
その声と同時に、俺はAK-47を持った警備員の背中に足音を立てず向かう。
腰を下げながらコソコソと走り、背中に到着。
さぁて、ショータイムだ。
「……異常、無しか。」
「異常なら今生まれるぜ」
俺はそう言い警備員の首を床に叩き落す。
案外大きな音は出ず、ガシャッと音が鳴っただけだ。
「…気絶したな …額から血、垂れてるけど。」
俺は警備員を鼻で笑うと、トムの安否を確認しに行く。
「……おいトム……」
俺は目の前に警備員の首にスタンガンを当てて一人で微笑んでいる狂人として思えない光景を作り出したトムさんにインタビュー。
「ヘヘヘッ 効果抜群だぜ……おおうハリー 殺れたか?」
トムはハリーの存在に気付くと、スタンガンのスイッチをOFFにして懐に再び戻す。
「お宝は、近くだ。」