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Re: 黄金像と魔界の天使達 ( No.7 )
日時: 2011/01/21 17:17
名前: とらばさみ ◆rL9ltCA.s2 (ID: cebg9jtM)
参照: な ん と い う デ ジ ャ ヴ


「誰だ、答えろ。 」
男はそう冷たく問う。

———————宵闇の中、邸宅の中、俺たちは沈黙を続けた。

「…そして宝石を持っているという事は、盗賊という事か?」
反論は出来ない、事実には。
そして、AK-47の銃口が気にかかり、俺はチラチラと銃口に視線を向ける。


「お、おいトム どうすればいいんだ、こ、これ」
俺は小声でトムに右肘で突く。

「…待ってろ、交渉術を見せてやるぜ。」
トムはそう言い、謎の男という言葉が相応しい男に向けてこう言った。

「黙って、俺たちを自由にしやがれ!」
それが引き金だった。







・・・


「ふっざけんなトム! お前の神経イカれてる!イカれてるぜ!」
俺は皮肉混じりにそう言う。

ただいま絶体絶命 原因は隣のトムだ。

「はっはっは! でも宝石はあんだろ? 大丈夫だ大丈夫」
「そういう問題じゃねぇ! やっぱりお前イカれてる!」
一見楽しそうな会話だが、走りながら話してるので体力の消耗にも繋がる。
止まっても、後ろからの銃弾は止まない。
だったら逃げるだけだ、と勝手に納得。

視線に入った、壁に俺たちは急いで隠れる。
まず、あのAK-47を持った男は警備員の服装とは程遠い。
なら何故警備員を連れて、俺たちを追いかけているのか。
答えは一つ、リーダー。
ああもう、トムが挑発的に相手を揶揄するからだ まったく。

「ジ・エンド」
誰かが呟くと、周りには銃。

「終わりだ ビーヴェデントンの牢屋に入ってもらうぞ、盗賊」

こうして、俺の冒険は幕を開けたのである。












■Chapter1 -END-