ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: LEVELTIER ( No.1 )
- 日時: 2011/01/22 22:20
- 名前: UL ◆CMDELf4rTk (ID: LpcnUUvD)
- 参照: http://ewind.homeip.net/impress/201101/9162.html
時は巡る——廻り巡り、やがて運命に辿り着く。
それは残酷で、理解できないもので、悲しいもの—————。
だから俺は嫌だった。
『ねーえ、約束って何なの?』
『約束? ・・・そうだなぁ、何だろ? “イチバンタイセツナコト”かな?』
『“タイセツナコト”って?』
———些細な疑問は、運命によって絶望と化す———————
『息子は何処だ!!』
たとえそれが運命であっても—————
『早く探し出せっ!! 今すぐにだっ!!』
—————俺はそれを認めはしない・・・。
だって・・・そうなんでしょ・・・・・・?
『絶対帰ってくるからな! いい子にして待ってろよっ!!』
—————あの言葉は嘘だったの・・・?
『約束は一番大事なことだから、絶対破っちゃ駄目なんだぞ』
ねえ、どうなの・・・・・・?
『おいおい、傷だらけじゃん。でも、もう大丈夫だからなぁっと! 俺は約束を破らなかったろ? なっ!?』
—————嘘つき。兄ちゃんは嘘つきだ。
『早く、早く息子を見つけ出して!! 私の息子を・・・早くっ!!!』
—————ねぇ。
『総力を挙げて探し出せっ!!必ずだ、命を懸けてでも探し出すぞっ!!!』
(何処? 何処なの? 何処にいるの? 何処何処何処何処!!!?)
『もう・・・駄目だ——————護衛の任務についていながら僕は・・・・・・』
『一体何があったというんだ? さあ、話せっ!!』
『僕は・・・・・・愚かだった。僕はなんてコトを——————』
——————約束は?
『兄ちゃん?』
『・・・・・・!!?』
『ねぇ、兄ちゃんは??』
———————“タイセツナコト”なんでしょ?
『お前はあっちに言ってなさいといっただろう!!』
『ねぇ、兄ちゃんは? 兄ちゃんは何処いったの!!?』
——————約束は絶対なんでしょ?
『王様・・・・・・僕は・・・僕はっ!!』
『お父さん?』
『そんな・・・馬鹿な——————』
—————だったら、如何して?
『お父さん? お父さんっ!!?』
嘘でしょ? わからない・・・何? なんなの? ねぇっ、ねぇっ!!?
『嫌だ、嫌だよぉ・・・そんなのっ!!!』
『くっ!!』
———————ねぇっ!!
「ねぇっ!!! 兄ちゃんは!? 何処・・・何処なのっ!!? ・・・約束したのにそんなのずるいよっ!!何処に言ったんだよぉ・・・嫌だぁ。兄ちゃん、兄ちゃん、兄ちゃぁああああああああん!!!!!」