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Re: リディラテは微かに笑う。 ( No.1 )
日時: 2011/01/22 18:11
名前: とらばさみ ◆rL9ltCA.s2 (ID: cebg9jtM)
参照: 感動エンドを目指して。

Prologue




ヒュウウ、と冷たい風が勢い良く吹く夜。
月は煌びやかに暗い道を照らし、闇夜は前が見える程度に明かりが付く。

「ここか………」

闇夜の中で、そう呟いた男の名はダレン・ウィーレス。


「また不穏な空気100%な街についたなあ…」
ダレンがそういかにも辛そうな面持ちで声を出す。
放浪者、という単語がとても似合うダレンの服装はいかにも旅をしている人の様だ。
そして一番目立つのが、腰の銃。
一見マグナムの様だが、装填された銃弾は不思議な色をしている。
青に近い緑色 と表現するのが一番分かりやすいのだろうか。
比喩をするならば、 カエル だろう。

「…宿屋は何処だ?」
ダレンはそう呟き、周りを見渡す。
宿屋らしき物は見当たらず、建築物は愚か人影すらも無い。
不思議なオーラを漂わせ、来る者に不安を与える街。


誰かが皮肉を言った時からこの街は『現実の魔界』と呼ばれ、嫌み嫌われてきた。