ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: リディラテは微かに笑う。 オリキャラ大募集!!! ( No.38 )
日時: 2011/01/31 21:28
名前: とらばさみ ◆rL9ltCA.s2 (ID: cebg9jtM)
参照: http://nicosound.anyap.info/sound/sm11323465



空の曇りは、悲しみを描くかの様に青黒く染まっている。
ふと顔を見上げると曇天は暫しの静寂を作り上げた。
いつの間にか暖かさは消え、平温が体を包む。

「………………………………………悪魔、か。」
一つの単語を呟き、煩悩に至る。
しかし煩悩の範疇とは程遠く、悪魔の存在を飽き足らない程に考える。
何の主目的も無くただ無辺際な広原の様な思考をフル回転させ、納得のいく結論を生み出そうとする。
だが主観にしか至らないその理論は、一瞬にして打ち砕かれた。
主観を掻き集めた理論を打ち砕いたのは一つの“事実”だ。
『The devil lurks town』
俺は悪魔の存在を否定するしないを頭の中で度々繰り返していた。
しかしこの事実はそれを素っ気無く壊したのだ。
悪魔が潜む街。
この街には、毛嫌われていた“悪魔”が潜んでいるのだ。
その事実を忘れたまま、主観だけで構成された理論を後から考えてみると羞恥心が湧き上がってくる。

「…ふうむ。」
近くから、クロカゲの声が聞こえた。
どうやらテレビを見ている様で、内容はニュース。

『連続殺人事件…』
連続殺人事件、の単語がテレビから聞こえてきた。
人を殺す、という行動に自らの羞恥心は何も反応しないのか、と異議を口の中で唱える。
しかし当たり前の様に誰も反応はせず、ただただテレビの音声は沈黙の中流れ続ける。

「おいダレン、殺人犯ぶっ倒してこい。」
「…うぇえ………」