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Re: リディラテは微かに笑う 番外編Up!! ( No.65 )
日時: 2011/02/06 10:50
名前: とらばさみ ◆rL9ltCA.s2 (ID: cebg9jtM)
参照: 参照200突破…!?

番外編        - Last War -    Point IV



時間が過ぎた。
哀れにも化物の死体は無残に転がっている。
仲間の隊員も皆死に、今は俺を含め三人しか隊員が居ない。
状況観察の目的でバレットヒルズに来たのなら、今の状況をどう政府に伝えればよろしいのだろうか。
答えは簡単だ。    …『化物が町を支配している。』
この開けた場所のみで化物を目視しただけなので、街全領域に化物が居るとは俺も果たしてわからない。
しかしここだけに化物が居るのなら、四匹ではなくもっと大勢のはずだ。

「……大丈夫かお前ら………………戻るか?」
俺は化物の死体に睨みを利かせると、残った隊員にそう言葉を吐き出す。

「……いえ大丈夫ですよ……はい一旦戻りましょうか ここだとまた“あいつら”が来るかもしれませんし。」
一人の隊員は俺の冷たい声にそう返事をすると、もう一人の隊員も遅れて頷いた。




歩いてきた道をまた戻ると、B部隊たちが喋っている姿が見える。

「…おお、ウォーロックじゃないか、状況報告を頼む。」
スチュアートは陽気に言うと、俺の口から吐き出された開けた場所で起きた地獄を真顔でずっと聞いている。

「…化物、ねえ。」