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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: リディラテは微かに笑う 番外編Up!! ( No.78 )
- 日時: 2011/02/09 19:08
- 名前: とらばさみ ◆rL9ltCA.s2 (ID: cebg9jtM)
冷たい鉄の正体は拳銃だった。
このゼロ距離で拳銃を撃たれてみれば、俺は見事に散るだろう。
しかしネガティブ思考で考えるのでなく、ポジティブに助かる方法を考えてみよう。
………しかし何も浮かばない、それと同時に汗が全身から噴出す。
これが世間での“絶体絶命”なのか、と無駄なところに俺は感心してみる。
「……あんた、誰だ?…」
俺は後ろで拳銃を構えている男に尋ねる。
しかし質問というわけではなく、相手の詳細を知る事で心に余裕が出来る。
「答える義理じゃないな、ただ女をさらった団体のメンバー、とだけは言って置こうか……少年。」
男はそう簡単に質問に答えると、顔を見なくても分かる様にフッと俺を鼻で笑う。
「まあこんな狭苦しい場所で話すのもどうかと僕は思う、だから外にでも出ないかい?少年。」
男はそう尋ねると俺は頷いた。
外。
冷えた空気が背中を刺激する中、男は拳銃を飄々と確認する。
「さて少年、女…いやレッドレディを帰してほしければ、私とのしょうぶに勝利するがいい。
勝負に敗衄を飾った私は敗衄の通りレッドレディからは身を引こう。
最後に言う 私の名前はホワイト ただ一つのために全力を尽くす者だ。」
男は簡単そうに自己紹介や女の詳細を語った。
しかしそれが俺の勝利に繋がる訳では無く、名刺交換の様な者だ。
「さて少年 いやダレン君。」
ホワイトは不敵な笑みを浮かべそう言葉を発した。
何故俺の名前を知っている。
不可思議なオーラを纏ったホワイトには何も質問できる事は無かった。
今俺がやるべき事は、この男ホワイトの勝利する事ただそれだけだ。
「ああ、そうかい そうかい…じゃあ“殺せば”いいんだよな?」
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