ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 五つの光、クリスティン。オリ募集、協力してくださる心優しい方 ( No.15 )
日時: 2011/01/25 18:58
名前: 楓 ◆nxYfjsTN/c (ID: 3lmdTyLL)

次に差し掛かったのは大きなつり橋だった。
今にも壊れそうで、ぼろぼろ。看板をみると、来年には再建されるらしい。
でも早く行かなければ

「ねぇ、此処渡るの?怖いっ」
…うざいのがいたんだっけ。

「ツインテールの身軽さで行けるでしょ。あんな木に登ってたんだから」
適当にあしらう。面倒だし。


「じゃ、お先に」


少し拗ねたツインテールはしゅん、と飛ぶと向こうまで行ってしまった。
飛ぶ、というよりは瞬間移動。


…アイツ、何もんだよ。


聞くのも面倒だからいいけど。

頭をがしがしと掻きながらつり橋を渡った。荷物、軽くしておいて良かったな。


* * *


橋を渡ってから2日歩き続け、視界が少し開けると大型の高層ビルと煙がもくもくと上がる工場が見えてきた。
ゴールドミレだ。


俺が最後に此処に来たのは2,3年前だけど、かなり街の規模が大きくなっている。

「うーわぁぁっ!お金持ちっお金もちっ」
街が見えただけなのにツインテールが騒ぎ出した。
その大きな声は、そこら中に響き渡り、動物達を驚かせていた。


無視だ。無視。


コイツの相手をしていたら日が暮れる。今日中にゴールドミレに着きたい。



急ぎ足で歩くと案外早く着いた。

…!?

ゴールドミレの関所の前にツインテール



——そろそろ名前を呼んでやろう、エリアルがいた。さっき置いてきたつもりだったのに。


超人並の足の速さだ。とかなんとか考えているとまたまたエリアルが騒ぎ出す。

「クリス、早く行こう!早く!!」


ぐいぐい腕を引っ張られて関所を通った。さっさと手続きを済ませると
そこはやっぱりかなりの利便都市だった。


雲の上まで突き上げているような高層ビル、忙しく動き回るスーツ姿の人の姿。
高級車両なんかも時折止まっていた。こんなところに、『光』なんかがあるのか。



これが最初の感想だ。