ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 五つの光、クリスティン。 イメソン募集 ( No.23 )
日時: 2011/01/30 11:12
名前: 楓 ◆nxYfjsTN/c (ID: 3lmdTyLL)

バサバサと大きな翼を羽ばたかせ、ゆっくりと丘に舞い降りた。

金木犀は葉っぱを揺らしながらも、倒れる様子はなく、どしんと構えていた。

「エリアル、ちょっと下がってて。アイツの力、俺にも分かってないんだよ」
こくり、とエリアルが頷く。

「オマエ、ナニモンダ?ナンデ ソレ モッテル」
そいつはじっと俺の持つ剣を見つめていた。

「名乗る気はない。兎に角、その『光』を貰うだけだ」

「ヤラナイネ」

そっぽを向きその鳥は言った。
「…なら、無理やり貰うだけだ」


言い終わるか言い終わらないかのときにはもう俺は飛び出してた。

「!」
飛び掛ってくるなんて思っていなかったのだろう。鳥は驚いている。

ズシャッ、にぶい音と共に相手の羽が数枚落ちた。

「——ちっ、外したか」

軽く舌打ちをし、相手をキッと見る。相手も先ほどと目つきが変わった。

「俺ノ 羽ニ… ナンテコト シテクレルンダ!…イイダロウ、俺ヲ 倒シタラ
コレ ヤルヨ」

———来た。

「上等だ」

「ソウダ 死ヌ前ニ、殺サレル 奴ノ 名前クライ 知ッテオイテモ イイダロウ。俺ノ 名前ハ 金雀」
そういい終わると共に金雀は飛んできた。剣でカバーする。

カンッ

火花が散る。さっきとは違いとても硬い——!

あの硬い物をどうやって切ればいいのだろうか…。今ので剣では切れないと分かった。

どうやって…。

「オ前ノ負ケダ!」

もの凄い風をおこされて俺は吹っ飛んだ。


「———っ!!」
木にぶちあたった勢いで俺は昔のことを走馬灯のように思い出した。


記憶のフラッシュバックだ。

———まさか。
俺は賭けをしてみることにした。