ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 五つの光、クリスティン。 参照100突破ぁぁ!? ( No.37 )
- 日時: 2011/02/06 13:18
- 名前: 楓 ◆nxYfjsTN/c (ID: 3lmdTyLL)
- 参照: インフルには気をつけまsy(げほげほ ←かかったやつ
「お前…何もんだ?」
男はぎろりと赤髪を睨んだ。
「拙者はこのマースギアスで剣の修行をしている者で御座る。そのほかでもない」
そういうと目にも留まらぬ速さで剣を抜いた。見たこともない“味”のある剣だった。
相手が赤髪に飛び掛る!しかし大柄な体が逆に動きの隙を作る。
そこの一瞬の隙を突いて一突きする!
かわした相手は力ずくで押さえ込もうとするが赤髪もひらりと綺麗に身をかわす。
そのような掛け合いが何回か続く。
そこで赤髪が言う。
「残念じゃ、お主は拙者より弱い」
その言葉と同時にわき腹を切り剣を収める。
わき腹を切られた相手はとても痛がって闇夜に消えていった。
「助けてもらって悪かったな。あと、その…名前を聞きたいんだが」
ふ、と一息ついた赤い髪の男に俺は尋ねた。
男はきょと、と首を傾げるようにして答えた。
「拙者か?フィアンマ・サキアスと申す。国を渡り歩いて剣の修行に励んでおる」
フィアンマが持っていた剣は“刀”と呼ばれるもので遠い国の剣なのだそうだ。
そして国を渡り歩いて強くなっている…と。
「お主達、何ゆえ此処におるのだ。危険な国であるのに、此処は…」
フィアンマは俺に尋ねる。
「嗚呼、妹を助けるために…な」
これまでのいきさつを一応説明しておいて一息ついた。
フィアンマも黙った。重い。確かに重過ぎる。
「お主たち、腹も減ったであろう?ついてまいれ、ご馳走するぞ」
俺達は顔を見合わせる。なんせ知らない人についていっちゃ駄目だと教わった気がするからだ。
ぐぅぅ
しかし腹は正直だった。大きな音を鳴らし腹が減ったと暴れる。
「はは、相当なようだな」
少し笑うとフィアンマは歩き出した。腹には勝てず、俺達も後に続く。
通されたのはバーガーショップだった。マースバーガーというものをご馳走してもらい食べた。
「旨いであろう?拙者もこれが好物なのだ」
本当に人のよさそうだ。
「それで、フィアンマ「お主,自分以外の人間の為に…と言ったな?
他人のためにそれほど危険な事に手を出せるのか…うむ、感嘆なり!拙者も仲間に入れてくれぬか」
…俺が頼もうとしていたことを。
「よろこんでっ!」
とエリアル。…俺が言おうとしていたことを。勝手にコイツは…。
「ちょ、何勝手に…」
「え、断るの?」
「そうじゃないけど」
…コイツに扱われているような気がするのは気のせいか。うん、気のせいだ。
自問自答しておいてフィアンマにもう一度言う。
「ソレを俺も頼もうと思っていた。こっちからも頼みたい」
そういうとフィアンマは
「じゃあ決定ということでよいな?」
と笑った。