ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 五つの光、クリスティン。 参照100突破ぁぁ!? ( No.39 )
日時: 2011/02/07 20:33
名前: 楓 ◆nxYfjsTN/c (ID: 3lmdTyLL)
参照: 嗚呼眠い((寝ろ

「こらぁぁぁぁっ!駄目でしょーっ!」

はぁ、とため息をつき牛を眺めていると後ろから箒をもった女が飛び掛ってきた。
黒い瞳で色あせた黄土色の様なパッツン髪。髪は長く腰まであった。頭にはバンダナをつけている。

「は!?」
驚きながらも箒を真剣白羽取り。
「動物だって、植物だって生きているのですよ!私たちは常にそれに感謝しながら生きねばなりません!!」


…え?


「言ってる意味が、分からないんだが」
「貴方今、この子を食べようとしたでしょ!?」

…また厄介な女だ。俺は女運がないのか?

「いや。食おうとなんてしてない。それにアンタも、この母牛の乳子どもから奪って飲んでんじゃねえのか?」
俺がそういうと、はっとしたようにしてその後バンダナ女は言った。
「…っ、べっ別にいいんです!感謝してますから!」

そこまでの会話をきいていたフィアンマはついに噴き出した。
「くっ…威勢のいい…おなごよの…」

またまたバンダナ女ははっとして、髪を直し、エプロンをぱんぱんとはたいた。
そしてこほん、と一つ咳をするとこっちを向いた。

「改めまして、初めまして。リリバ・ヴェレンジェです。貴方は?」
そのリリバという女はへらりと笑い聞いてきた。

続いてエリアルが身を乗り出す。
「エリアル・ミック。知り合いに大富豪いたら紹介して?」
次にフィアンマ。
「フィアンマ・サキアスと申す。剣の修行をしておる」
最後に俺。
「クリスティン・レクロエム。よろしく」
「わかりました。よろしくです」



リリバの家は大きな土地を持っているらしく、さっきの牛の横にあった畑も彼女の家のものらしい。
そこで俺達はシチューをご馳走してもらった。暖かく暖炉のある木でできた小屋だった。
牛の鳴き声が聞こえてくる。

「まだまだありますからね」
さっきの箒を振り回していたとは想像できないくらいの微笑んだ笑顔を向けていた。

「ところで、貴方達が此処に着た理由は?旅行なら違う場所のほうがいいと思いますし」
「ああ、この辺りで古い書物を扱っているところなんかを聞けたら嬉しい」
と俺。

「それならハーベリン図書館がいいですよ。ハーベリン・ミーシャさんが館長をされているので
書物のことなら何でも聞けます」
リリバに案内を頼むと快く了承してくれた。