ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 五つの光、クリスティン。 参照にひゃっ…!? ( No.44 )
- 日時: 2011/02/10 20:28
- 名前: 楓 ◆nxYfjsTN/c (ID: 3lmdTyLL)
昼食をさっさと済ませ図書館へと足を向ける。リリバはバンダナを少し触りながら俺達の前を歩く。
地面すれすれのこの髪、鬱陶しくないのだろうか。そう思いながら辺りを見回す。
どこを見ても畑、牛、豚、鳥、畑、野菜。
…同じ表現が入った気がするが気にしないことにしよう。
フィアンマも同じ事を考えているのだろうか、辺りをキョロキョロと見ていた。
「同じものしか見えんな」
「あ…嗚呼、そうで御座るな」
少し吃驚したように曖昧な返事をする。違うことを考えていたのだろうか。
エリアルも…周りを見ていた。こいつは多分、いや絶対大土地持ち探しだ。
そんなこんなで林を抜けると周りにカモミールを植えてある、白い壁が印象的な建物が見えてきた。
結構高さもある。
——こんなところに古い書物が置いてあるのだろうか
これが最初の感想だ。なぜなら古めかしさが全くないからだ。建てられて3,4年というところだろうか。
「ごめんくださーい。ハーベリンさーん?」
受付のような場所で大きな声でリリバが叫ぶ。その声が反響する。
反響が終わったと同時くらいにスーツを着た30歳前後の女性が出てきた。多分この人がハーベリンだろう。
「この方達が古い書物に関して知りたいそうです」
リリバがそういうとハーベリンは
「あら、初めまして。若い方が、珍しいわね?私はハーベリン・ミーシャ。ここの館長なの」
と言い、にこりと笑って握手を求めてきた。軽く全員の自己紹介が終わったところでリリバには
帰ってもらい奥の部屋に通された。
そこには本がたくさんあった。部屋は直径3メートルくらいの円のような床でぐるりと本が囲んであるような狭い部屋。ただ
——なんだ、これだけか。
と思った。
リリバが『なんでも聞ける』と言ったのに、これは普通の図書館と変わらないのではないか。
そう思いなんとなく上を見上げたとたん、俺は目を見張った。
天井が…見えない。
綺麗に消失点が見える。エリアルもポカン、と口を空けていた。
「で、聞きたいのは何かしら?」
一つだけ置いてあった椅子にすわり、ハーベリンが微笑んだ。
と、その時!