ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 五つの光、クリスティン。 お知らせ有 ( No.57 )
日時: 2011/02/26 15:29
名前: 楓 ◆nxYfjsTN/c (ID: 3lmdTyLL)

取り敢えず、一度リリバの家に戻ることにした俺達は帰り道こんな話をした。

「白蛇とやら…許しておけぬな」
とフィアンマ。フィアンマは白蛇に憤りを感じているようだ。刀を抜刀し振り回している。

「ちょ…危ないわよ、許せない気持ちは分かるけど!」
その刀にびくびくとしているエリアルも怒っているようでツインテールがいつもより立っているような気がした。歩き方もどすどすと音がしそうだ。


俺は、というと。金雀と戦ったときの記憶のフラッシュバックをたどっていた。
ここはファム、土の国。土に強いものって、なんだっけ。必死に記憶の糸をたどり寄せ、
考えていた。

「…ス、クリスってば!」
エリアルが話しかけてくるのにも気が付かなかった。びくっと体をさせて振り返る。
そこにはいつもと違う、真剣な目つきのエリアルがあった。
「絶対。絶対倒そうね、クリス」
そこには決意の色も現れていた。周りの牛達が静かになり、農作物も風で揺れていた。

リリバの家が見えてくるとリリバは外に出ていた。何やら神妙な顔つきで、青ざめていた。
「なんか動物達の様子が変なんです。何かの前兆みたいな」
確かに牛達は固まって座っている。隅のほうに。

「何か…あったんですか?」
怒りの色を見せている俺達の顔を見て悟ったようにリリバは話しかける。

エリアルもフィアンマも俺も下を見、目を逸らす。
「何か…あったんですね!?教えてください!私も協力したいんです!」