ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 五つの光、クリスティン。 ( No.60 )
- 日時: 2011/03/05 19:17
- 名前: 楓 ◆nxYfjsTN/c (ID: 3lmdTyLL)
「オ主、何者ダ?」
金雀の時のような片言のしゃべり方で近づいてくる。目は赤く、大きさは10メートルほどだ。
「名乗るものでもないでござるな」
わくわくとしているフィアンマは刀を抜き、前を見据えている。
女二人はごそごそとかばんを探る。
「…ン?オ主、金雀ヲ倒シテオルナ?」
剣をみた白蛇は少し驚いたような顔をしていたようだったが気を取り直し、こう続ける。
「ダガ、アイツヨリモ俺ハ強イゾ?」
「いっけーっ!」
言い終わるか言い終わらないかの間にエリアルが大きな声を上げて手を振り下げた。
手からは数々の黒いような茶色いような小さな丸いものが握られていた。
それが宙をまい、なかなかの速度で白蛇にぶつかったので白蛇は何かの飛び道具かと内心
びくり、としたようだった。だが、自分の身体になにも傷が付いていないのに気づいて
「ソンナ物デ俺ヲ倒セルトデモ…?フハハハハッ!笑ワセンジャネェ!」
と嘲笑した。
「フィアンマ、お前の戦いたかった相手だぞ?存分にどーぞ」
俺はそういい、座り込む。フィアンマなら一人で大丈夫だ。絶対。
白蛇はなめられたと思いかなり怒っている様で、怒りの四つ角を立てている。
「では遠慮なく、戦わせてもらおう」
いつもの温厚な雰囲気のフィアンマは一変、戦闘モードのフィアンマに変わる。
取り敢えず、真正面から向かおうという単純な戦闘態勢から始まった。
左足でぐいと地面をけり、顔の近くまで飛びあがると右上から斜めに切ろうと
刀をふる。
そこで白蛇の尻尾がフィアンマをアタック!
右から殴られたフィアンマは左に吹っ飛び、髪も乱れている。
なりふり構わず、その反動から白蛇のほうに吹っ飛んでいった。
だが狙いは外れ、前を横切ってしまった。
白蛇からも笑みが漏れる。
「頑張ってくださいっ!」
リリバの応援の声が聞こえると共に腹の部分が切れた。
横切っただけではなく、切っていたのだ。
流石、フィアンマだ。