ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 五つの光、クリスティン。  ( No.66 )
日時: 2011/03/13 12:57
名前: 楓 ◆nxYfjsTN/c (ID: 3lmdTyLL)

にょきにょきと伸びる植物。それらが白蛇にまとわり付く。
太陽が当たっていないために細い植物だったが
白蛇にはそうとうこたえるようで身動きが取れないようだ。


“土は木に弱い”


これの応用だ。

さっき投げつけたのは早く育つ植物の種だ。リリバに貰ったものだ。

しかしいくら早く育つ植物だとしても、そんなに早く育てることはできないのだ。
何故こんな早く育ったのか。
それには理由があった。

さっきの壁の言葉。
“この地に住まう白き蛇 それは我らに豊作をもたらさん
それいる所 よく肥えた土地也”

これだ。これは白蛇の周りの土は肥えている、ということだ。
それも驚くほどに。

だから植物も早く育つことができたのだ。

「クリス、早く行け。残念だが、拙者の刀では奴を倒すことはできないようだ」
とフィアンマ。

「チョット…マテ。俺ヲ殺シタラ、アノ小娘ハ石ノママダゾ?」
そのことばに続き、今度は白蛇がいった。

——どうするか、と気にする。

だが、植物は豊富な栄養を与えられると枯れてしまう様で、どんどん
植物は弱っている。

選択を迫られる。


どう…する?

本当に困った。想定外だった。
エリアルはついに泣き出してしまう。

「どっちも…嫌だよぉ…」

植物は今も枯れつつある。ギシギシと白蛇は茎を引きちぎろうと
あがいていた。


リリバ…


俺は…