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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 五つの光、クリスティン。オリ募集、協力してくださる心優しい方 ( No.8 )
- 日時: 2011/01/24 19:02
- 名前: 楓 ◆nxYfjsTN/c (ID: 3lmdTyLL)
2章■ゴールドミレ-金の国-
出発したのは、日がまだ昇らないときだった。だが今はもう昼時。
俺、クリスティンは長老の言葉を思い出す。
『まずはゴールドミレに行け。マースギアスは最後の難関といわれるのに対し、
ゴールドミレは最初の門といわれる。初めはおそらく、ここがいいという言い伝えだろう』
———ゴールドミレ。
そこは数々の金持ちが集まる国だ。
しかし鉄鋼業が盛んな為に低賃金、長時間労働を強いられる人もいるのも定かだそうだ。
いわゆる、格差の大きい国、ということだ。
俺には関係ないけど。だが、あの【黄金の輝き】とはいったいなんなのだろう…
まあ、まず考える前にゴールドミレに行かないと…だな。
レンブラントからゴールドミレまでは…っと。俺は地図を広げる。
持っているものは殆どない。できるだけ、できるだけ軽くしていたかった。
すぐに動けるように、それと気分を少しでも軽くするために。
結構…森の奥まで来たな。
周りには小鳥が鳴いていて、木が揺れていた。
すると突然上から!
「ちょっとちょっと!!どいてー!!」
上から人が降ってきた。
…人って上から降ってくるもんだっけ、そもそも。
案の定、俺の上にソイツは乗っかってきた。
「っいって!何すんだっ」
ソイツは俺の上に乗ったまま、大きな目を月のようにまげ、
小さな体いっぱい笑って言った。
「あは、ごめーん。上から億万長者探してたんだぁ」
…は?
コイツは何を言ってるんだ。
まず、億万長者がそこらへんに転がっているわけがない。
ましてや木の上になんか!
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