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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 蜘蛛ノ絲ニ絡ム蝶(狂愛、犯罪アリ!← ( No.13 )
- 日時: 2011/01/25 21:17
- 名前: 陰魔羅鬼 ◆ohBawF8LBM (ID: gwrG8cb2)
藤間ルート-弐- 「如夜叉燃しませ」
そして、パーティーの日がやってきた。
大人共に愛想を振りまくパーティーは好きじゃないが、真理亜の誘いならな。
窮屈なスーツを見目麗しく着こなす。
黒い上等なスーツに紅のシルクのネクタイが映える、大人の色気漂う雰囲気。
奥のテーブルで、真理亜が親父共に囲まれて愛想を振りまいている。
あの親父共、自分の婿の嫁にしようとか考えてんじゃねえだろうな。
そして、その真理亜の姿を同じく不服そうに見ている来栖の姿もあった。
紺色のスーツに緑のネクタイをしている。
きっと来栖も同じことを考えている。一生抜け出せない檻に真理亜を捕らえ、永遠に自分のものと愛でる。
蝶よ花よと可愛がられ、言わば天使。
その羽根を食い千切り、無理矢理にでも俺らと同じ悪魔の羽を植え付ける。
その時に真理亜は堕ちる。どちらかの手に。そして、どちらかの手の中で飼殺される。
「藤間先輩、怖い顔してますよ」
以外にも近づいてきたのは来栖。別に近づかれても嬉しくはない。
「そうか?」
まあ、きっと修羅の如き形相で真理亜の方を睨んでいたのだろう。珍しく女も近寄ってこなかった。
「ええ。凄く恐ろしい顔で」
いちいち喋り方が癇に障るが、それは気にしないでおこう。
「はぁ」
別にこいつに好意を持たれないといけないわけではないので、本当に適当に受け流す。
「……真理亜、ですか?」
普段からは想像できないニヤリと言う黒い笑顔と共に、愛しい名前。
「勘がいいじゃねえか」
それに俺も、ニヤリを黒い笑顔を送る。
考えが同じなら手を組んでもいいな……。
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