ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 黄泉の夜空 ( No.14 )
- 日時: 2011/01/28 22:34
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
第五話
なんだったんだろう。
昨日の・・・覗くあの、漣。
狩人のような目をして・・・俺を見つめていた。
まあ、気にしなくていいか。
俺は天井をジッと見つめながらそんなことをずっと考えていた。
「くだらん。気晴らしに、散歩してくるか。」
まだ、朝の7時だったが靴を履いて何処かしらへと出かける。
朝だから、もの凄く寒かった。
コツコツと歩き、気づけば洸河の家の前に着いた。
「・・・この時間なら、ゲームしてるかもな。」
俺は洸河の家のインターホンを鳴らした。
階段をドタドタと降りる音がする。
ガチャリと玄関のドアが開き、ヒョコッと金髪を揺らす洸河が出てきた。
「なんちゅう・・・寝癖。」
「ふへっ?あぁ〜、すまん。・・・あ、涼?!」
「そうだが・・・。いや、気づくの遅いだろ。」
ジャンパーのポケットに手を突っ込み、冷たい目で見つめてやった。
洸河は頭をワシャワシャしながら、俺の頭をしばいてきた。
「てんめぇ〜、昨日話の途中で切りやがって!!」
「・・・アホ。あんな時間に電話する奴があるか。」
「てめぇこそ、こんな時間に訪問するやつがあるかぁ!!」
「こんな時間にゲームしてるやつには言われたくないな。」
俺の最後の言葉で洸河の反論はピタリと止む。
「うぐぐ」と唸りながら、近くにあった石を蹴った。
どうやら俺の言葉に破れたようだな。まあ、コイツはテストは絶対100点取れないからな。国語も出来ないのも無理は無い。
「んで〜、なんか用か?」
「暇だからな、遊びに来た。」
「へ?あぁ、上がれよ。」
俺は靴を脱いで、「お邪魔します」と呟く。
洸河の部屋に着くと、ドスンとベットに座った。
「おいおいおい!!何、人のベットに座っとんじゃい。」
俺はさらにねころがってやった。
洸河は木製バットで殴りつけようとしたので、さすがに止めた。
木製バットを下ろし、徐にゲームのスイッチを点け、コントローラーを持つ。
「このゲーム、すんげぇ面白いぞ!昨日、怜太郎に貸して貰ったんだ。」
俺はベットから降り、テレビを覗き込む。
どうやらシューティングゲームのようで、戦闘機が撃ち合っている。
「おい、まーた死にたいって思ってるんだろ?」
コントローラーのボタンをもの凄く速く打つ、洸河はテレビを見ながら俺に聞いた。
「あぁ。俺に代わって欲しいくらいだ。」
「病んでるな、お前ってよ。生きてりゃいいこと結構あるんだぜ?」
「・・・あればいいな。」
窓をふと見つめた。
そこにはフードを深く被る青年が1人。
(漣------------!?)
漣は俺じゃなく、洸河を見ている。
あの時の目のように。