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Re: 黄泉の夜空 ( No.17 )
日時: 2011/01/29 08:04
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

第六話

「お前・・・なんなんだ・・・?」

「何?いや、うまそうだなと。」

「・・・何?!」








「おい、涼って!!」

その洸河の大声で俺は我に帰った。
窓の外には漣も居なかった。
洸河は心配そうにこちらを見つめている。

「ったくよー。お前、窓にドーンッてぶつかったと思えば・・・そのまま動かなくなってよ、しかも!!寝言!!お前、どうかしてっぜ?」

俺は頭を抱え、目を瞑る。
確かに・・・どうかしてるな。漣は普通の馬鹿。
・・・でも、やはり気になるあの言葉。

「うまそうだなと・・・。」

「ふえ?なんか言った?」

「い、いや。なんでもない。ほら、落ちるぞ。」

「どぅえ?うわあっ・・・あああああ!!」







あっけなく洸河の戦闘機は地に落ちて、ゲームオーバー。
また最初っから・・・だと。
洸河は、スタートボタンを押し、ポーズモードにした。

「なっ、知ってる?」

「何をだ?」

「死人返りっての。」

「あぁ、くだらん、あの都市伝説か。」

死人返り-------、死んだものがまた自分の亡骸に戻るという都市伝説。
このあたりの古い都市伝説だ。

この街、白道市は古い歴史を持つ町である。
そしてその中でも有名な伝説、「死人返り」。
なんともデタラメっぽい伝説だから、俺は信じてないが。

「くくく・・・くだらんって!!俺は信じてるぞー!」

俺をビシッと睨みつける、洸河。
俺は思いっきり冷たい目で睨んでやった。
たいがい洸河はこうすると・・・

「ひゃあっ!!」

・・・精神的に弱い。脆い。だからお前は俺には絶対勝てない。
っと・・・いうわけだ。

「ででで・・・でも!!証拠はあるぜ?」

ピッと洸河が指差すほうには、「死人」と書かれた本。

「くだらん。帰る。」

俺は靴を履いて、自分の家へと歩いていく。
太陽は一掃明るく輝いている。







くだらん。
朝日でさえ、死人は・・・本当だと言うのか?







浅岡 涼編 続-------------