ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 黄泉の夜空 ( No.28 )
- 日時: 2011/02/04 18:20
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
第十一話
「いい情報・・・?」
「あぁ、あの昨日の患者さん・・・1時間ほど前に亡くなったんだ。それで、解剖させてもらった。」
電話越しで聞こえる和正の声。
とてもいい情報のようだな。ペラペラと話している。
早くそのことを俺に伝えたいわけだな。ふぅーん。かわいいやつ。
第弐章 「死人」
「そんで、なんだ?その情報とやらは。」
「あぁ。やはり、菌は全く入ってなかった。ってことは・・・?」
「疫病じゃない・・・だろ?何回言うんだよ。」
「そうだよ。それに、僕はついてた。」
「あん?」
かなりハイテンションだな、アイツ。
結構調べてきやがって。俺なんて、さっきのことしかねぇっつの。
まあ、一緒に解決するんだ・・・しゃあねぇな。
「ボーッとしてる患者さんと精神不安定の患者さんの割合を調べた。精神不安定の患者さんは、9割。ボーッとしてる患者さんは・・・その残りの1割。」
「えらい少ないな・・・。俺は・・・そこまでは見てなかったな。」
「それに、精神不安定の患者さんはそれから1日後に死亡しているが・・・、ボーッとしてる患者さんはそれから3日持ってる。」
あいつの観察力って・・・すんげぇ。
度々驚かされるな・・・おい。
「それと、聴力と嗅覚。精神不安定の人は平常だった。ボーッとしてる人は・・・ありえないくらいに上がってた。死んでからね。」
「こいつぁ〜結構いい資料になったな。サンキュ。」
それから電話を切り、窓を見る。
かぁ〜、結構暗いな。久しぶりに家にでも帰るかな。
ロッカーから私服を取り出し、着替えた。
「じゃっ、お先な。」
「あぁ。」
浅岡はカルテを見ながら返事する。
だが、カルテに集中しすぎて返事があまり聞こえない。
ほぉ〜、さっさと帰っとけってか。そんじゃ遠慮なく。
病院から出て、自分の家へと帰る。
だが、家に帰るまでが不思議なことに・・・
さっきまで賑やかしい町並みだったのが、急に真っ暗な街頭4〜5本しかない静かな道に変わる。
情けない話だが・・・怖い。
「けっ。んなとこに引っ越すんじゃなかった。」
早く帰ろうとすたこら足早に歩く。
真っ暗で前すら見えない。そんでもって、下も見えない。
ドンッ
あ、なんか人に当たっちまった。
「あぁ・・・!すいません・・・。」
顔が一瞬見えた。
街頭に照らされ、少し見える顔。
年配みたいだが・・・
そのオッサンの顔を見てハッとする。
(・・・あれ?どっかで・・・。あ、野田に入院してたオッサン。------------!?)
おい、和正・・・死んだんじゃなかったのか・・・
このオッサンはよ・・・!!
相川 宗哉編------------続