ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 黄泉の夜空 ( No.31 )
- 日時: 2011/02/04 21:52
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
第十四話
翌日、ある青年が俺の家に訪ねてきた。
ヘッドバンドをしてるようで、オレンジの髪の毛。
学ランでやってきたので、ここの学校の奴じゃないなと思った。
「あの〜、ここにさ、磯谷ってやついるって聞いたけど・・・。」
「あぁ、いるぞ。」
俺は洸河を呼んで、その青年と面会させた。
洸河は「おお!」と親しく、その青年と挨拶する。
「誰だ?」
「えっ?黒道市のほうの友達。」
「蒼井 悠輔っつんだ。よろしくな。」
この蒼井ってやつ・・・えらく洸河と性格が似ている。
・・・暑苦しい奴が2人か。これは、疲れそうだ。
今日は、母さんも父さんも出かけてるし、学校をサボるつもりで家に居る。洸河も同様にな。そういや、黒道なら全く間逆の方へ来てるが・・・何しにきたんだ?
「あっ、そうそう!さっきな、夢侍峠の崖に女の子が倒れてるっつって大騒ぎだぜ!!もう、学校いいや!休も〜っと。」
「えっ?!女の子が?!行こうぜ、涼!!」
・・・ブレるな、洸河。
大体、俺は野次馬になるのはごめんだ。家に残るって言おうとしたのに洸河と蒼井は俺の手を引っ張り、夢侍峠へと走る。
(き、昨日のあのダウンテンションはなんだったんだ・・・洸河・・・。)
そして夢侍峠。人だかりがもの凄く、パトカーや救急車が止まっていた。人ごみをかきわけ、野次馬しに行く。
救急車に運ばれていく女の子は誰かと、2人は興奮中。
(どうせ知らない女子だって・・・。)
すると洸河が、大声で俺に言った。
「おい!!浜崎じゃねぇか!!!」
「・・・何--------?」
俺は急いで、救急車を覗き込む。
そこにいた浜崎は昨日の浜崎ではなく、弱りきった浜崎だった。
腕には抉れたような傷・・・。
「おいおい・・・こりゃ、明日ヤバイことになるぜ・・・学校。」
「かぁ〜、お前らの学校・・・楽しそうだな・・・。」
蒼井は羨ましそうな顔で、俺と洸河を交互に見つめた。
俺たちは一度、夢侍峠を後にし、一旦家に帰った。
・・・蒼井も何故か付いて来た。
「服装は昨日の服だったな・・・。」
「えっ?!ってことは、昨日会ったのか?!」
洸河は顔を俺にドンッと近づけ、睨みつける。
ほー、俺が犯人だって言いたいのか。
「違うな。俺が、アイツと接触すると思うか?まあ目障りだが、殺したりするのはゴメンだな。」
洸河は顔を離し、あごに手をあて、「う〜〜ん」と唸っている。
名探偵ごっこってわけか。
まあ、そんなことより・・・
気になってるのは漣のことだがな・・・
わざと見えるようにしてるのか?
また、不適に微笑んでいる。
浅岡 涼編---------------続