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Re: I 第一章〜幻想夢花火〜 第六話 更新 オリキャラ募集中!! ( No.27 )
日時: 2011/04/16 22:28
名前: 風(元;秋空  ◆jU80AwU6/. (ID: 4.ooa1lg)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode

コメント下さった方々有難う御座います

祠堂静雄様へ
有難う御座います^^
此方こそ是からも読んで戴けると幸いです!

楓様へ
私っぽいって何だ?
えっとマジで分らないです(汗
自分って何??(オイ

disco様へ
分り易いと言って貰えて有難いです♪
まぁ,私のボキャブラリのレベルが低いと言うのも有るでしょうね(オイ
初めてキャラの話に飛び火したよ!嬉しい^^
能登は一番ビジョンの出来てるキャラで動かし易いですvv
もうちょっと待ってくださいです(苦笑

かにゅ様へ
ゆnの姉さん?スカスカ?文章量が多いだけで内容はスカスカですよ?私の小説vv
更新頑張るです!







〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜I〜〜〜〜〜〜〜〜〜

第一章:幻想夢花火

オリキャラ募集要項

名前【】
年齢【】
性別【】
血液型【】
誕生日【】
身長・体重【・】
容姿【】
性格【】
敵or見方【】(どちらかをカッコ内に)
使用武器【】
能力名【】
能力概要【】
その他【】(過去や趣味・口調・主義・好き嫌い等)
サンプルボイス(3個〜5個)※3個までは書いて下さい!
【】
【】
【】
【】
【】
死んでも良いですか?【Yes/No】
最後に一言【】(物語の感想とか批判とか何でも良いので)

注意事項

1.募集数が多かったら使わないキャラも出ると思いますご了承を。
2.死んでも良いかの欄で死んでも良いと応えた人のキャラを優先的に使いますご了承を。
3.1と話は似ますが死んでも良いと応えた人のキャラでもキャラ数が多すぎて捌けないと思ったら省きますご了承を。
4.最初に言うべきな気がしますが忘れてましたすみません…使用するキャラは総勢5名までとさせて戴きます。



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第一章:幻想夢花火

第6話「偽りも真実も Part1」

〈16074名の人間の死滅が確認されました…シュトゥルヒ様のLvが74から79に上がりました〉

破壊されたビル郡を他所に彼等は藍沢達を追跡し疾駆していた。
そんな中,自らの能力により殺戮を行ったシュトゥルヒの脳内に定時連絡の無機質な女性の声が響く。
多くの命が消えた事に自らの所業と言えど少し動きが緩んだ。
その少しの変化を敏感にシュトゥルヒの弟子であるサルコジが感じ取りシュトゥルヒの元へと向う。


「レベル上ガッタンスカ,滅茶苦茶人間死ニマシタモンネ♪俺達ハ強クナル!直グKノ畜生モ!!」
「サルコジ……喜ばしいか?」

「喜バシイニ決マッテマスヨ!強クナルッテ事ハ俺達ノ目的ニ近ヅクッテ事デス…
ソモソモ,コンナ何モ知ラズニノウノウト生キテル塵共俺達ノ供物ニナルシカ価値ネェジャン!」



無神経にも人を沢山殺めた事をサルコジは誉め囃す。
それに対し苦虫を噛んだ様な歪んだ表情を見せるシュトゥルヒ。
何の感情も無く唯黙然と聞くオーディーン,
サルコジの余りに度を過ぎた発言に苛立ちを隠せない
目を包帯で隠した赤のロングストレートの女性。
更に師であるシュトゥルヒの弱弱しい言葉に忌々しげにこんな情けないやつじゃないと言う風情で
サルコジは続ける。
世界に起きている事の何も理解せず自分には火の粉は降掛らないと
のうのうと笑いあい馴れ合う塵共等世界の為に戦う自ら達の供物となるなら幸せだろうと。

シュトゥルヒはこの男の歪みの正体を知っている。
知るべきで無い事まで知ると言うことは罪なのか…世界の暗部は人を暗闇へと引き摺り落とすのか。
目の前の復習の炎に燃える男の言葉は何一つ間違ってはおらずシュトゥルヒは沈黙した。
それに対し如何に事情を知っているからとは言え
度を過ぎた発言をしていると言うのに弟子を咎め様としないシュトゥルヒの煮え切らない態度と
サルコジ自身の発言に我慢の限界が来た赤のロングストレートの女性が怒声を発する。


「いい加減にしろ!サルコジ…汚らわしい!それにシュトゥルヒも何故サルコジをそう甘やかす!?」
「何ダヨ?俺ハ間違ッテネェゾ?俺達ノ目的忘レタノカヨ…大体,篝火アンタダッテ意思ハ同ジダロ!?」

「貴様ハ…」

怒声を浴びせられ反省するシュトゥルヒに対しサルコジは尚も食い掛かる。
良い子ぶっているんじゃ無いと文面通りの意味の言葉…
篝火が反論しようとした矢先,オーディンが彼女の前に手を翳し其れを制す。
そして,徐に彼女が事前に巻いた目の包帯を持ち上げ瞳を見つめる。
そのオーディンの目は明らかに篝火を責める物だった。




「オーディン様」
「蛍華————残念ながら彼の言うことは正しい。我々は所詮は因果な腐った生き物なのだ…
それに私はサルコジの様な獰猛な怪物が嫌いではないな…」


「ヒャッハアァァァァァ!!!」


目と目が合った瞬間に篝火蛍華にはオーディンの言わんとする事が分った。
仲間の心の心配を常にする男に見えて目的の為には私情を全て廃する事を厭わない
オーディンと言う男の根本的な部分を垣間見せる言葉だった。
オーディンが言葉を終らせると同時に鎖がジャラジャラと擦れる音と
人間達の断末魔,そして鎖の先端の爪が家屋の一部やアスファルトの道路などを破壊する音。
泣き叫ぶ子供が忌々しかったのかサルコジが業を煮やし殺しにかかったのだった。
その様を見て蒼白とするシュトゥルヒと篝火,嬉々とするオーディン。
その一部始終を見てオーディンは颯爽と藍沢達の追跡へと足を進めた。


「気持チ………イッィィィィィィィィィィィィィ♪」



いかれたサルコジの声も先程のサルコジと蛍華の怒声も誰一人として目撃していない。
何故なら彼等もまたK達と同じで常人には姿が見えない迷彩をしているのだから。


___________



一方,藍沢達はカラオケボックスの外で条の内と合流していた。
顔を見合わせた瞬間,藍沢は何故
渡会達が自分達と同じ所に居るのだと言う疑念を怪訝な表情に表した。
まさか,彼等がこの辺の出身で実は恋人同士だったなんて事は有り得ないだろう
ならばなんだ…藍沢の中にはあの日の会話を彼等が盗み聞きしていた等と言う考えは全く無かった。
何せ回りは恐怖による悲鳴と家族や友人・愛人を失った人々の悲嘆の声。
所々に落石などに命中し死んだ頭や体の潰れた死骸達。
鼻を刺すような鉄臭さが喉まで支配する。

「何故,此処に!?」

然し,如何に周りが浮世離れした地獄と言えど何度か人を殺したゆえかの余裕がある藍沢には
条の内達に疑問を尋ねる程度の余裕は有った。
条の内達はまさか真実は言えないと言う風情で目配せし合う。
その目配せに藍沢は全く気付かないが能登は気付き小さく微笑んだ。
瞬間,度会は背中を氷解が伝う様な寒さを感じた。
蛇に睨まれた蛙の様に硬直する度会の変りに条の内が口を動かす。

「そない事言うてる場合かぁダボが!周り見ぃ!やばい事は明白や…
はよぅ此処から逃げるで!」

「あっあぁ,そうだな…」
「うわぁん…怖いよぉ藍沢く〜ん」

『明らかにさっきと顔が変った…あたしも女だけど改めて女って怖ぇ…』


条の内の言い訳でも何でもない最もな事実に藍沢も納得し頷く。
然し,まだ頭の中のシコリが足りない藍沢は少し立ち止まり
恐らくは「此処を逃げ切ったら事実を教えろ」と言うニュアンスの言葉を発そうとする。
面倒なことに成りそうだと藍沢の表情を見た瞬間に察した能登が猫を被り
早くこんな所からは離れたいと言う風情で甘い声を発する。

藍沢は渋々と然し満更でもなさそうに彼女に従う。
その様をマザマザと条の内の横で見ていた渡会は同性だと言うのに能登に言い知れぬ恐怖を感じた。
そして,彼女は自分達がストーカーしている事を最初から知っていたのだと悟った。


藍沢達は走り出した。
此処で何か自然災害では無い物が起こっているのは事実で
恐らくは悲嘆にくれる人々の反応を見てもこの大災害の正体は自ら達にしか見えない
あの強大な植物の蔓の様な物である事は明確だ。
何時,この人間とは思えない不可解な力がまた人間に向けて放たれるか分らない。
この時点の藍沢達は自分達を業と避けて敵が攻撃している事など知る由もなく
全力で逃げた。

成るべく人の少ない細い裏道を通り取敢えずはこの町を出ようと試みる。
当然,人通りの少ない通路上にも人の死骸が横たわる。
藍沢は脳髄が飛び出た死体を直接見て吐き気を催すが
喉のギリギリの所で我慢して戻す。
その死体を走りぬけた瞬間同じく逃げ出したのだろう男がその死体の横で止まる。


「すっげぇ…こんな死体を俺に魅せてくれて有難う御座います神様♪」


そう言って嬉々とした表情で男はグチャグチャに崩壊した人間の遺体を
手持ちの形態で写メするのだった。その行為に藍沢は沸々と殺意が沸くのが分った。


『俺が殺したいのはああ言う奴だ』


心の奥底から死人を写メした男を呪う様に心の中で唱えた。




その時だった。
藍沢達の前に四人の男女が降り立った。
緑色の軍服の様な服を着た赤の細長い瞳の男オーディンを中心に,
その左にはシュトゥルヒ,シュトゥルヒの更に左横にはシュトゥルヒの弟子のサルコジ,
そして,オーディンの右に
露出度の高い服装のスタイルの良い目を包帯で隠した赤のロングストレートの女性篝火蛍華。

普通の人間達とは明らかに違う纏う雰囲気に条の内達は瞠目する。
一方,シュトゥルヒとサルコジとは申し訳程度とは言えど面識のある藍沢は思考する。
あの人間離れした能力…短絡的過ぎる思考かもしれないが確かに此処にいる事実。
サルコジ達の容姿は特徴的で怱々居る物とも思えず本人達と言う確信も有った。
藍沢は恐る恐る問おうとする。

「やぁ,君が藍沢竜牙か…そして,君が能登潤…君が度会愛螺 …君が条の内慎だね」
「なっつ何やねん!何で俺等の名前師ってるんや!?」

条の内が唖然としながら当然の疑問を投げかける。
藍沢も初対面なのにまるで調べ尽くされているかのように
サルコジに自分の事を言い当てられた物だ。
まさか,全員調査済みなのか?嫌な予感がする。そしてその予感は的中する。
サルコジが奇声を上げ全て知っていると言うことを明言する。
大きく手を広げて…

「全てでは無いけど……君達の所属する組織が所有している情報は全て把握している」
「………」

男の右横に居る露出度の高い女が無機質な声で言う。
それは詰り自分達の組織がこの者達により把握されていると言うこと。
藍沢達の額に脂汗が流れる。


「そう,怖い顔をするなよ?私達は世界に見捨てられた君達を擁護しようとしているだけだ」
「何やて?俺達が世界の外れ物!?フザケテるんや…」

軍服の様な服を羽織った男が藍沢達の発汗数を確認して優しげに言葉を掛ける。
然し,その言葉は藍沢達が普通の人間として生きて行けない人間だと示唆している様だった。
そのふざけているかのような言葉が血気盛んな条の内の怒りの臨界点を突破させる。
条の内が青白い肌の男に殴りかかる。
周りの仲間達は自分達の統率者が殴られそうなのに何の心配も無い風情だ。

事実男は藍沢達には見えないような速度で左手を動かし条の内の手を掴んだ。

「君達は感じた事は無いか?君達と世界の微妙なズレを」

「ハン…阿呆か!誰かて…そう言うズレを感じながら世界に順応しようと努力するんや!!」

条の内の攻撃を何でもないと断言するようにオーディンは話を続ける。
世界との微妙なズレと言う言葉に藍沢達は皆,瞠目する。
条の内自身,心臓が早鐘を鳴らしている事に気付く。心臓が破裂するほどに…
然し,認めたくない。条の内は精一杯目を見開きオーディンを睥睨し言う。
尤もらしいが全く男の言う言葉に対する反論になっていない事が心の奥で理解できる。



「君達はそう言う誰でも辿る普通の地平を越えた先に居るのだ……
彼らとは隔絶した程に遠い空に君らは居る。君等は空から地上を見ている様な存在なのだ」
「何をけったいな!!」

男は冷徹とも取れるように滔々と落ち着いたともすれば無感情な声で
条の内達の聞きたくない言葉を口にしていく。頭の中でモヤモヤとしていた物が形となっていく。
声を奮うが条の内は自らが他人と全く異質の生き物で有る事を心の中では認めていた。


「———詰りは君達は世間一般から見たら唯の化物だ」


冷然と男は事実を告げる。

「せやったら何や?世界を一緒に壊そうでも言うんか?」
「違う———我々はこの力を世界を正しい方向に導くために使っている」
「奇遇やな…俺達の仲間もそうや!!」

条の内はこの惨事が目の前の男達が行った物だと断定し
お前らの行動には加担しないと言う意思を伝える。
全く,戸惑う様子も無くオーディンは世界の為に力を使うのだと言う。
其れに対して条の内は仲間を信じていると言う風情で自分達の組織もそう主張していると
組織と言う言葉を仲間と言う言葉に変えて言うのだった。
藍沢は皆,上位の者達はKの様な事を言っているのかと感じた。


「仲間か…熱い,実に熱い良い言葉だ。だが,君達の仲間は唯の嘘吐きだ…」

条の内の言葉に一瞬絆されそうになるオーディンは
藍沢達の知る者達は皆嘘吐きなのだと然も本当の事を言っているかのように自信を持ち言う。

「お前らの方が余程嘘吐きに見えるぜ?この惨状はテメェラの起こした物だろう?」

条の内に加勢する様にして藍沢が自らの忌憚の無い意見を口にする。
本当は足が竦む。
彼等が自分達を部下にしたいのは明白に見えるので彼らに懐柔されて
組織を裏切ってでもこの場を切り抜けたいと言う気持ちも生まれていたが
心の中の何かが其れを許してくれなかった。
存外,正義感の強い自分に嫌気が刺す藍沢だった。

「違う…君達の仲間が暴走した結果だ。
私達は君達の仲間の暴走を事前に察知し此処に来ていた。結局は発動されてしまったけどね…
分るだろう…君達の仲間は世界を救うなどという大言壮語を語る唯の嘘吐き共だ!
我々について来い————」

藍沢の言葉に然もこの惨劇は自分達ではなくお前らの仲間がやったのだと言う風情で嘘をつく。
その嘘は全く嘘を付いている人間の後ろめたさ等無くまるで信じている風情だ。
死んでいるのならこの惨事の首謀者も出て来ようが無い。
彼の言っていることが嘘だと言う確証が無いと言う事だ。



「確かに,あんた等が是をやったんじゃんないかも知んねぇけどさ…
名前も名乗んない様な奴等に付いてく気にはなれねぇなぁ…」


「ならば名乗ろう………私の名はオーディン」


      ___ソシテ我々ノ名ハ???(トリプルクエスチョン)ファンクラブ!


「能力者の為に優しい社会…」


先程まで沈黙をし続けていた渡会が恐る恐る声を上げる。
そんな事かと言う風情で,相貌をスッと細め苦笑交じりに名乗る。
自らの名とそして組織の名,それだけで組織の名前を教えようとしない
自らの所属する組織と比べれば信憑性が有る気が表面的には有る様に感じた藍沢だった。
それは恐らくKが本名を名乗らないと言う性も有るだろう。
少し,本の少し目の前の不審な男達に手を伸ばしそうになる。
其れを能登が制止しようとする。


その瞬間に,サルコジの鎖付きの爪が藍沢と能登の横を通り過ぎる。
藍沢は恐怖を感じながらサルコジの鎖の先,詰り藍沢達の後ろを見た。
其処には顔面を爪により貫かれた先程の死体を携帯に写していた男………




その瞬間確信した。
目の前の者達は悪だと———
自分達のやっている事だって似た様な物だろうと思われるだろうが
明らかにターゲットではない筈の存在を目の前のサルコジは愉悦に浸りきった表情で
唯,都合の悪い所に現れたと言う理由だけで殺したのだ。



「サルコジ………面白いよお前は♪やれやれ,交渉は決裂だな」



「当たり前やろ!!」


その男の死は目の前の???ファンクラブと言う存在に対する
大きな警戒心を藍沢達の心に造った。
交渉は失敗かと言う風情で首を横に何度か振るオーディン。
大して悪びれもしないサルコジ。オーディンも満更ではなく何処か楽しそうだ。
交渉が決裂したと悟っても苦言を呈すわけでもなく悲嘆する訳でもなく
いや,男の無感情な顔には僅かな笑みが見えるのだった。



「じゃぁ,死んでくれ…」


男は言い放った。
圧倒的な殺気が藍沢達を支配する。
生物的順位の格差…体が,押し潰されそうな圧倒的な威圧感…


『やっぱ,あっさり従ってれば良かった』


藍沢は例え条の内達が講義しようとも自分だけは
目の前の奴等に従うべきだったと嘆息するのだった。
死ぬのは間違えないだろうと悟り藍沢は目を閉じる。


「アバヨオォォォォ!餓鬼共!!!」


そう,罵声を浴びせながらサルコジが自らの鎖付きの爪を全て解放する。




                       ∞END∞


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