「がはっ…げほっ…」必死にもがいたが、さっき大怪我を負ったのか身体が思うように動かない。唇が乾いて、切れる。視界がぼやけてきて彼が一瞬、微笑んだように見えた。「…なん…で…?」頬を涙が伝う。それも、感じなくなった。全ての感覚が無くなる直前、願った。(生まれ変わったら、恋人ほど裏切られて悲しいモノなんて要らない)