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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ピリオドをください。 ( No.22 )
- 日時: 2011/02/09 17:05
- 名前: AW工作員 (ID: 3JtB6P.q)
「看護師さん。よかったぁ」
息を切らせながら
私は膝に手をつく。
「…あの、面会は行っていないんですが…」
看護師は驚いた表情で私を見ていた。
そんなに私がここを歩いていることが可笑しいのか…?
「いえ、面会じゃなくて受付に戻りたいんですが」
「…あぁ、診察の患者さんでしたか。あそこの突き当たりを右に曲がって、階段を降りると受付フロアです」
私は言われたとおりに進み、受付にたどり着いた。
白で統一されたフロア。
壁も天井も患者が待つソファも、そして行き交う人々の服も真っ白だ。
私は名前が呼ばれるまで待つことにした。
シミがないか辺りをキョロキョロと見渡す。
(病院だからこんなキレイなのかな?)
気が付いたのは、待っている患者の目が全員虚ろなことだ。
光の差さない瞳。
その視線はどこに注がれていたのか。
私の名前がアナウンスされ、軽い緊迫感に圧倒されながら処方せんを受け取りに行った。
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