ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 「死 人 花」 ( No.3 )
- 日時: 2011/01/28 20:32
- 名前: 霧雨柚乃 (ID: 3iZuTr1t)
一通り挨拶とかお土産渡しとか終わったら、オレは自分の部屋に行く。
年に一ヶ月限り使うばあちゃん家のオレの部屋。
なつかしー!!!
そんな気持ちが爆発する。
さっき「夕飯まで好きにしぃや」って言われたから、後で外に出よう。
んで翔太と連の家に行こう。
翔太は杏奈の同級生で、良い奴代表らしい。
オレも夏休みの間だけだけど仲良くしてる。
連も同じだ。
オレをあまり知らないやつとオレ。
気楽で良い。
向こうのやつらはオレのことを知っている。
だからかどうかは知らないけど、仲良くはなれない。
なりたくない。
だからオレはここで良い。
年に一ヶ月の友達さえいればそれで良い・・・。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私は怖かった。
どうって・・・何処までも。
だってこの感情を恐怖以外の言葉でどう表せばいいのか分からない。
友達に誘われて、ううん。
友達に同意して私は今こうしている。
その友達はソレをあらかじめ二人で掘っておいた穴の中にいれた。
私はソレを覆い隠すように土を盛る。
結構深い穴だから、土の量も半端ではない。
それをすべて盛るのは疲れるし時間もかかる。
それでも良かった。
ソレを隠せるのなら。
ソレを消せるのなら。
・・・それでも良かった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
オレは荷物を整理して、外に出た。
自転車に乗って翔太の家に向かう。
真夏の太陽が輝いている。
その光に反射して、海がキラキラ光っていた。
わー綺麗だなー。
って思う自分のなんと青くさいことか。
翔太の家は此処から近い。
ばあちゃんの家から8、90メートルくらいだ。
自転車をこぐ力が強くなる。
あと、少し。
翔太の家だ。
自転車から降りて玄関の呼び鈴を押す。
ピンポーン
というありふれた音が流れて、翔太が出てきた。
「お、智影じゃーん!もう帰ってたんだな!」
「うん。あ、これお土産」
「ありがとー!!!すげぇ嬉しい。あがれよ」
・・・話飛びすぎだろ。翔太。
オレもだけどさ。
余計なことは言わないで置こう。
「うん」
オレは返事をして翔太の家に上がった。