ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ─ESP─6話UP ( No.11 )
- 日時: 2011/01/31 19:10
- 名前: 遊太 (ID: BZFXj35Y)
06【vs水茂 算介】
3人が車を降りた瞬間だった。
「ひゃっはぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
突如、亜樹の上から謎の男性が笑いながら降ってきた。
「なっ!!」
亜樹は両手を前に出し、緑に光る電撃を繰り出す。
「ふふ♪」
男性は電撃を諸に喰らったのにも関わらず、空中で回転し地面に着地した。
「お前がクライムか!?」
三郎が車から降りながら男性に問うしかし、男性は鼻で笑い三郎に言い返した。。
「違う。俺をあんな陰キャラと一緒にすんな。」
男性はそう言うと、両掌に水の球を作りだし、3人の方に向けた。
「俺は断罪能力者、水茂算祐。てめらを裁くぜ!!」
ダン!!
水茂はジャンプをすると、2メートル近く飛び上がり車の上に着地する。
「うらぁあぁぁ!!」
三郎は両手をドリルに変え、車の上にいる水茂に振りかざしたが簡単に避けられる。
ドリルは車を上から粉砕し、轟音をあげてバラバラとなった。
「天馬君!!上よ!!」
亜樹の声で天馬は上を向く。算介が不気味な笑みを浮かべて天馬を見下ろしていた。
「お前、ノロそうだな・・・・」
水茂は両手の水の球を合掌して槍に変えて天馬に向けた。天馬は水茂に手を向けて炎を噴射する。
水茂はニヤリと笑い、槍を持ったまま体を水に変化させた。
「そんな火力じゃ、俺を蒸発できねえぜ!!」
「これならどう?」
水茂が上を向くと、いつの間にか水茂の真上には亜樹がいた。
「喰らえ!!100万ボルト!!!」
亜樹の両手から100万ボルトの緑色の電撃が繰り出される。電撃は水茂に直撃した。
「しまっ……ぎゃぁぁぁ!!!!!!」
体を水に変えていた水茂は、さらに膨大なダメージを受けて地面に叩きつけられた。
亜樹は地面に着地し、3人は水茂を取り囲む。
「よし、拘束するぞ。」
三郎はそう言うと、気絶している水茂の両手に取り出した手錠をかけた。
──────
水茂を捕獲した3人は、会社に連絡をして応援が来るのを待った。応援を呼んだ理由は簡単。
三郎が先ほどの戦いで車を破壊。そのせいで帰る方法を失ったのだ。
「5分もすれば着く。」
「お腹減ったぁ〜ぁぁ……。」
亜樹は空腹で力が出ず、その場に座り込んでしまった。天馬も同じだった。
辺りはすでに夜となり、ただでさえ人気がない場所なので恐怖感がある。
「…うっ……」
手錠をかけられた水茂は呻き声をあげながら目を覚ました。
「起きたぞ!!」
「…てめぇら、ぶっ殺すぞ……」
「はいはい!!」
亜樹は水茂に近づき、語尾を強くして右手から電撃を繰り出した。
「ぎゃぁぁぁ!!!や、やめろって!!」
水茂は悲鳴を上げながら立ちあがり、大破した車の後ろに回る。
「ご、ごめんなさい!!知ってることはなんでも話します!!!」
水茂は膝を地に付け、手錠をつけたまま3人に軽く土下座した。
「知ってること?じゃあ、クライムの居場所は?」
亜樹は水茂に最初の質問をする。水茂は頭を上げると、首を横に振った。
「お、俺はあいつについては一切知らない。ただ…組んでるだけだ・・・・」
「組んでる?どういうことだ?」
「三郎!!亜樹ちゃん!!天馬君!!」
三郎が質問した瞬間、3人の後方から一台の車がやってきた。
車は4人の前で止まり、中から‘アビリティ’の社員である篠左記冥が出てきた。
「まぁいい。会社で調べてやる。冥、こいつを頼む。」
「分かった。」
冥は水茂を助手席に乗せ、ほかの3人は後部座席に乗り込む。そして、会社へ向かったのだった。