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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: お嬢様と執事。 ( No.12 )
- 日時: 2011/02/02 20:35
- 名前: 陰魔羅鬼 ◆ohBawF8LBM (ID: gwrG8cb2)
「うー? アンティークマニアのパーティー?」
意味が解らないと言うように首を傾げているのはアンジュと言う人形。
左手の薬指には、桃薔薇の指輪が輝いている。
「うん。もしかしたら君の姉妹が出席するんじゃないかなと思って」
見るからに優しそうで、若干頼りなさげな少年はジャンティ。
同じく左手の薬指に、桃薔薇の指輪を輝かせている。
「……行きたくないわ……。でも……」
行って、もし姉妹を見つけたら、それは闘いの合図。壊れるまで逃れられない、地獄の始まり。
でも、行かなくては。行かなければ、不足人形-マンク・ユヌ・プッペ-と笑われてしまう。
「……無理、しなくていいんだよ」
俯いてしまったアンジュの顔を心配そうに覗き見る。
「行くわ、行かなきゃならない……」
何もしないで不足人形と笑われるのは愚の骨頂。人形が最も嫌うもの。
せめてバトルで負け、それから不足人形と言われた方がまだマシ。
「解ったよ。今夜の12時に開催される。眠くならないように、お昼寝すればいいよ」
ジャンティはアンジュを子供扱いする。でも、それはアンジュを大切に思っている証。
「解ったわ。アンジュが眠るまで傍にいてちょうだい」
アンジュも、ジャンティの優しさに身を委ね、決して切れる事のない絆で結ばれていると信じている。
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