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Re: お嬢様と執事。 ( No.22 )
日時: 2011/02/05 20:53
名前: 陰魔羅鬼 ◆ohBawF8LBM (ID: gwrG8cb2)




「3人がかりか……」

明らかにこちらが不利すぎる。だが、それほどの価値が在る女王の名を冠する人形。


「お喋りはもう止しましょう!」

そう言いつつ、赤薔薇の指輪から薔薇の花弁を散らし攻撃するルージュ。
指輪は眩く輝き、力を使っている事が解る。それと同時に、ノワールの指輪も輝く。


「甘い。その程度で勝てると思っているのか」

だが、虚しくもその薔薇の花弁は邪気で築かれたバリアに負けて、地面に落ちる。


「はぁっ!!」

その隙を衝く様に、ラ・シャッスの見事な剣捌きが振るわれる。


「っ───」

だが、それは間一髪のタイミングで避けられ、代わりに触手の様に伸びた邪気に、剣が巻き込まれる。


「くそっ───」

邪気の触手の力の強さに、剣の刀身は今にも折れそうだった。


「そうはさせないのっ!!」

だが、そこでアンジュの棘の絲が触手を絡め捕り、触手の攻撃を停止させた。


「小娘が───っ」