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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: —GAME 鮮血の薔薇と漆黒の銃— ( No.5 )
- 日時: 2011/03/05 11:50
- 名前: 瀬蒼 ◆baXqm01I8Q (ID: WylDIAQ4)
風紀委員から尋問——もとい遅刻の理由を聞かれた後—
俺は一時限目と二時限目は廊下に正座という拷問を受けた。
遅刻者はこういう罰を受けるが—
初めてこれ受けたけど辛いぞ。
足が痺れるし、廊下通る先生に笑われるし。精神的にも辛いし。
畜生、最悪だ。 今すぐアイツの首絞めてやりてえ。
だがこの処罰中に逃げ出すとまたここから廊下に正座時間を先生に
増やしていただけるのだ。 嬉しくないけど。
肉体的と精神的に押し寄せて来る辛さに耐えながら二時限目終了のチャイムを待った。
静かな廊下に教室から聞こえて来るくぐもった教師の声。
窓から入って来る、し肌寒いそよ風。
廊下に正座する、俺。
畜生。 哀しすぎるぞ。
もう誰もいないし、足伸ばしちゃおうか。
授業中だし・・・静かにしてれば大丈夫だろ。
と足を伸ばしかけた瞬間——
ガラガラッ!
と勢い良く教室の扉が開け放たれた。
俺は寸での所で伸ばすのをやめ背筋をピンと伸ばし正座を再開する。
おおおお!? あぶねえ!?
何なのいきなり! 死ぬかと思ったぜ。
先生は俺の様子を見に来たぽいな。
もう少し遅かったら地獄だよ。
先生は俺の様子を数秒眺め・・・ピシャン。 扉を閉めた。
ふう・・・ 危ない危ない。
とりあえず見つからなかったって事でセーフだ。
ってかもう来ないだろ。 来たばっかだし。
俺が遠慮なく足を伸ばす。
痺れから一気に開放され足が楽になる。
あー疲れた。 ってかまだ痺れてるよ。
・・・・・・ここで安心したのが駄目だった。
ガラッ
・・・貴方はこの音が何かご存知だろう。
数秒前に聞いたばかりだしな。
先生がフェイントで扉を開けたのだ。
十秒ほど間を空けて。
「・・・三、四時限目もプラス、だな」
ぽそ。 数学担当の教師が呟いた。
その言葉に泣きそうになってきたよ。
少しずつ、「GAME」への時が迫っている——
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