ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 魔法 4 〜沙耶の過去〜 ( No.15 )
- 日時: 2011/02/07 17:19
- 名前: ゆう (ID: pkkudMAq)
- 参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_m/view.html?594830
2話 夢<上>
「サアヤ、魔法学校は楽しい?」
「うん!!楽しいよ、ママが居ないのは残念だけど…」
サアヤは、笑顔で答えた。
その答えを聞いたサアヤの母、マアヤは笑顔で、
「そうか、そうか。楽しいか、良かったね。ママも、サアヤが学校に行って寂しいよ」
「じゃあ、サアヤ、学校辞める!!」
サアヤは、泣き顔になって言った。
そしたら、マアヤは少し驚いてから、また笑顔になって言った。
「嘘よ。ママは、サアヤが楽しかったらそれで十分よ」
「そっかあ。じゃあ、サアヤは、学校辞めない!!」
マアヤは、内心サアヤが学校を辞めないと聞いて、ホッとした。
お金を払って、私立の学校に行かせているのにここで辞められては困るからだ。
「じゃあ、寝ようか。良い子は、眠る時間だよ」
「うん!!」
そのとき、サアヤの父、リモンが帰ってきた。
と同時に、マアヤの顔が引きつった。
「ただいま〜」
「チッ」
サアヤは、リモンの声が聞こえた瞬間玄関に飛んでいった。
「パパ!!お帰りなさい。ちょうどね、今ね、寝ようとしたところなんだ」
「そうか。そりゃ、良かった。サアヤが眠っちゃったら、お土産が渡せないもんな」
サアヤは、お土産と聞いて飛び上がった。
そして、急かすように聞いた。
「お土産?どんなの?どんなの?」
「待て待て。明日のお楽しみだ。今日は、伝えたかっただけだ」
それを聞いたサアヤは、プゥとホッペを膨らました。
「じゃ…」
「サアヤ、寝る時間よ」
マアヤは、サアヤの言葉を遮った。
サアヤが、リモンと話しているのが気に入らないからだ。
いや、操られているだけなのだが…。
リモンがマアヤを嫌うように…。
「〜〜〜」
マアヤは、何かを呟いた。
何も気づかずに部屋に向かうサアヤ。
この呪文が、父リモンに死が来るとは知らずに…。
サアヤは、何も怪しまずに居た。大切な両親を無くす。そうとは知らずに…————。
2話 END