ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 戦國Love story ( No.5 )
日時: 2011/02/09 16:12
名前: 陰魔羅鬼 ◆ohBawF8LBM (ID: gwrG8cb2)

今日は、後の世に長篠の戦いと言われる合戦の日。その日の為に兵は訓練され、私も皆も努力してきた。

この日の戦には、家康公も参戦して下さって、信長軍3万と家康軍8000の連合軍となった。

武田軍は3000ほどを長篠城の守備に徹し、残りの約1万2000を設楽原に向けた。

1万2000の騎馬隊に対し信長様は、

「小川、連吾川を堀に見立て防御陣の構築に努め、川を挟む台地の両方の斜面を削って人工的な急斜面とし、さらに三重の土塁に馬防柵を敷く」

という当時の日本としては異例の野戦築城を命じた。
信長様は、無防備に近い鉄砲隊を主力としてこれを守り、武田の騎馬隊を迎え撃つ戦術をとった。


私は500の軍と共に長篠城を奇襲せよと命じられた。
兵力の差は2500。それでも、信長様はお前なら勝てると仰って下さった。


「私が合図をするまで、後ろの林で待機しておけ」

私が守備兵の背後にまわり、守備兵が混乱を起こした所で兵に攻めてもらおうという作戦だ。
兵はそれを理解してくれて、息を殺し林で待機してくれた。静かなること林の如く、か。




「今回の戦は楽勝であろう」 「何せ主力が無防備な鉄砲隊ではな」
「我が最強の騎馬隊に勝てるわけがあるまい」

など、馬鹿げた会話を繰り返している守備兵を後ろから切りつける。
卑怯と言われようとも忍の仕事。信長様から頂いた命。



    「敵軍総大将武田勝頼。お命、頂戴致す」