ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 戦國Love story ( No.6 )
日時: 2011/02/09 19:35
名前: 陰魔羅鬼 ◆ohBawF8LBM (ID: gwrG8cb2)




「き、奇襲だー!!」

迷夢の名乗りで隠れていた500の兵も飛び出し、武田軍はとうとう混乱に陥る。

「焦るな、冷静に迎え討て!!」

兵力差は2500。囲んでしまえば敵軍も成す術はあるまい、と考えているのだろう。
迷夢らを中心に、円を描くように迷夢らを包囲する。


だが、忍として特別な訓練を受けてきた迷夢の速さに誰も追いつけるわけはなく、敵は斬られていく。
それを見て奮起した500の兵も侮れぬ強さ。500であっても3000のような威圧感が在る。


「敵はたかが500程度だ! 何をしておる!?」

たかが500の兵に、3000の兵が切り倒されていく。それは屈辱的な事であった。

「あの黒髪の女……!!」

特に活躍しているのは、女性的象徴である黒髪を靡かせ、刀を振るう女。
女であれど、男のような力強さと威圧感を持つ。魔王の傍らに置くに相応しい雰囲気があった。


 「武田勝頼……!」


いつの間にか目前に迫った女。目を見張るような美しさを持っている。身体中の返り血が、それを一層引き立てた。

      妖しく美しい、魔のみが持つ魅力……。



「貴様!!」

ここまで軍を壊滅させられた武田軍も黙ったままではいない。素早く刀を抜き、交戦するのは勝頼。


だが、何合か打ち合っているうちに、次第に押されてくるのは勝頼。


「女め……!!」

肩で息をし、疲れの色がありありと見える。




     ほんの一瞬の隙を突かれ、鮮血と共に勝頼の首が宙を舞う。



   

   「敵総大将武田勝頼、討ち取った!」